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~注意~ 舞台が少し特殊です。キノの旅みたいな感じです。もしくはドラクエ 虐待描写が少ないと思われます。頑張ったんですが… 『虐める国と愛でる国』 さわやかな朝日が大地を照らす早朝、旅人は二つの看板の前で立ち往生していた。 看板はそれぞれの看板が指し示す先の場所が書いており、 片方の看板には「ゆっくりを虐める国」もう片方は「ゆっくりを愛でる国」と書いてあった。 旅人は別にゆっくり愛護派でも虐待派でもなかったので、どっちでもよかったのだ。 旅人はゆっくり三十分もの間悩んだのち、両方行くことに決めた。 「やあやあよくいらっしゃいました。我が国はあなたを歓迎いたします」 旅人が最初に行った虐める国で、旅人は歓迎されながら入国した。 珍しかったり、貴重である物資を運んでくることがある旅人は、その国では大層人気があったのだ。 旅人は自分の持っていた、前の国で仕入れたものを適当に食料や消耗品などと交換したのち、国の広場で住人たちとの交流を図った 「すいません。よろしければこの国について教えてはいただけないでしょうか」 「ああ、旅人さんはこの国に興味がおありですか。喜んでお教えいたしましょう」 するとたくさんいた住人の中から、代表格と思われる男か一歩前に出てきて、旅人に答えた。 旅人は、国に入ってからずっと気になっていたことを、男に聞いた。 「あの歩道は何ですか?」 旅人が示した先には、透明な物質で作られている歩道があり、中は空洞であるらしく、そこにはたくさんのゆっくりたちが蠢き合っていた。 その口から見てとるに、「ごごがらだじでぇぇぇぇ!!」「でいぶわるいごどじでないよぉぉぉぉ!!」などといっているようにみえる。 防音加工なのか、その声を聞き取ることはできなかったが。 そしてその歩道の上を、行き交う住人たちが何事もないように通過していく。 「あれですか。あれは我が国のゆっくりにゆっくりさせない政策の一環として作られた、専用の歩道です。 閉じ込めて死ぬまで放置します。しんでも放置しますが。 我が国の歩道は、すべてあのような作りとなっています。歩くときにも、ゆっくりの苦しむ顔が見れると好評なんですよ。 騒音対策のため防音加工にしておりますが」 「そうですか。さすがゆっくりを虐める国ですね。その政策は、ほかに何かあるんですか?」 「もちろん、ありますよ。ここからだとちょっと見えないですが、ゆっくりを使った奴隷農園などもあります。 ゆっくりに強制労働させる農園です。 ゆっくりをいじめることができて、かつ野菜も収穫できるんですからまさに一石二鳥ですね」 男は自分の趣味の分野に入ったせいか、少し興奮した様子だった。 対照的に、旅人は落ち着いた様子で言葉をつなげていく。 「なるほど。しかしあのゆっくりたちに労働させるのは大変でしょう?」 「そんなこともないですよ。従わなかったらいじめるだけですから。 肉体的に攻撃する以外にも、家族を殺したり、餌をひどいものにしたり、手段はたくさんあります。 最近だと、見せしめなどがはやってますかね」 旅人が怪訝そうな顔になるのを見て、住人は饒舌に語りだす。 「見せしめ、ですか?」 「ええ。百メートル間隔で棒を立てて、そこにゆっくりを突き刺しておくのです。もちろん生きたままで。 そして、見せしめとされるゆっくりは、私たちに逆らったものが優先的に選ばれます。 するとゆっくりたちは自分がああなったらという恐怖感と、自分でなくてよかったという安心感が両方得られるわけですね。 こうなったらもうそのゆっくりは逆らいませんよ。限界ぎりぎりの労働を死ぬまで続けるだけです。 あくどい奴だと、告げ口してほかのゆっくりを貶めようとするやつだっているんですから、笑っちゃいますよね」 旅人は男の笑みに対し愛想笑いで応える。 それでも興奮していた男は愛想笑いと気づかなかったようで、旅人も楽しんでいるよう勘違いして勝手に気分を良くしていた 「そのほかにもありますよ。我が国の自慢である、ゆっくり加工品です」 「ゆっくり加工品、ですか。どんなおやつなんですか?」 「あっはっは、食べ物じゃないですよ。ゆっくり硬化剤を利用して、いろんなものを作るんです。 例えば…このストラップですか」 住人は懐から赤ちゃんゆっくりを模したストラップを旅人に見せた。 その顔は苦悶に満ちた表情で作られており、そして本物と見まごうほどに精巧にできていた。 「これは…まさか、本物を固めたんですか?」 「その通りです。生きたゆっくりに苦しめながら硬化剤を与え、固めたものです。もちろんまだ生きてますよ。 これはかなり簡単なもののほうで、ほかにも机や椅子などの家具などもありますし、花瓶などの調度品もあります。 柔化剤を与えてゴムのように柔らかくしてから鋳型にはめ込んで、それから少しずつ硬化剤を流し込むんです」 旅人が触れると、かすかにそのストラップは震え、そしてかすかながらうめき声のようなものが聞こえてきた。 それはゆっくりの、まだ自分は生きているのだという懸命の訴えだったかもしれない。 しかし、それすらもここの国の民にとっては娯楽の対象でしかない。 「生かさず殺さず、ゆっくりに地獄を味わわせられるんで、今国中で大人気です。 これもわが国の技術のたまものです」 住人は自慢げに胸を張り、自らの国の技術について語った。旅人は愛想笑いでそれに応えた。 それからも旅人はずっと、住人たちからゆっくりいじめの話を聞き続けた。 共食いをさせた。 目の前で家族を三枚に下ろした。 やすりで削った。 火鉢を目に突っ込んだ。 皮を全部剥ぎ取った。 蟲の巣にした。 そんな、健常な精神の持ち主ならば失神してしまうような話をするときでも、住人達の顔に浮かぶのは悦のはいった笑みだった。 子供のような、本当に楽しそうな笑み。会話の中から漏れ出てくる純粋な悪意。 住人たちの心は、ひたすらにまっすぐだった。普通の人の心とは、すこしも交わることがないくらいに。 旅人は、そんな住人たちのことを乾いた笑みで眺めていた。 旅人は翌日から、国内にあるいろんな施設を覗いてまわった。 奴隷農場や、専用のショップ、そして加工場など、多くの施設があり、多くの人間がそこでゆっくりをいじめていた。 「あづい、あづいよぉぉぉぉぉ!!あじがやげちゃうよぉぉぉぉぉ!!」 「でいぶのあがじゃんをころざないでぇぇぇぇ!!」 「いだいっ!!まりさしっかりはたらくからだだぐのやべでねぇぇぇぇぇ!!」 「ゆっくりでぎないぃぃぃぃぃ!!」 施設の特色を生かして、さまざまな方法でゆっくりはいじめられていた。 いや、施設外ですらも、ゆっくりはいじめられている。 定時の時報はゆっくりの悲鳴で、大時計の中に閉じ込められているゆっくりが鳩時計のように中から出てきて、そして解体される。 その悲鳴を発する種族で、人々は時間を知るようだった。 公園では、子供たちが無邪気にゆっくりの体に箸を突き刺して遊んでいた。ゆっくりがどれだけ痛いと、やめてと叫んでもやめなかった。 むしろ、その悲鳴がどれだけ絶望に満ちているかで、子供たちは競っているようだった。 旅人が街の中を普通に歩くだけでも、近くの家の中からゆっくりの悲鳴が聞こえた。 それを聞いて、道端の人が「きょうはまりさにするかぁ…」と呟いていた。 どこもかしこも、悪意だけが蔓延っていた。 旅人は、ただそれらをじっと眺めていた。 一週間ほど滞在したのち、旅人はその国から出ることにした。 入国した時と同様に、出国する時も住民に歓迎されながら見送られた。 その際に、虐待用にと、一匹のゆっくり(この国の技術によって、何も与えずとも一カ月以上生き続ける用に加工された特殊タイプ。 しかしおなかは減るらしいく、空腹のまま生き続けるというタイプのいじめらしい)を無料で譲渡され、旅人は快く受け取って住人たちに別れ告げた。 そして国と外の世界を隔てる門にて、一人の門番に旅人に話しかけられた。 「旅人さん、どうでしたか?我々の国は。楽しんでいただけましたでしょうか」 「ええ、とても。退屈しない一週間でした」 「それはよかった!いやね、ここに来る人って、私たちの行為に嫌悪感を表す人が多いんですよ。 わざわざ国の名前までにして、うちの特色を示しているっていうのに。 特に隣の国のやつらがしつこくてね。ゆっくりを助けろーだとか言ってうちにやってくるんです」 「そんな人もいるんですか。あなたも大変ですね」 「まったくですよ。あんな下等生物、生きているだけでも罪なんです。 だから、苦しめて殺してやるのが当然ってものでしょう?ほんとうに何考えているんだか…」 そうですね、と旅人は答え、そして門番に別れを告げた。 それから旅人が門から一時間ほど歩き、国の門すら見えなくなるほど離れたことを確認すると、 旅人は懐にあったゆっくりを何の躊躇もなく口の中に放り込んだ。 それは旅人にとって邪魔なだけであったし、またそれをわざわざ虐める気も起きなかった。 コクのあるあんこの甘みが口の中に広がり、結構おいしいな、と旅人は思った。 「やあやあよくいらっしゃいました。我が国はあなたを歓迎いたします」 旅人が虐める国を出てから一週間後。今度は愛でる国で、旅人は同じように歓迎を受けた。 そして同じように、旅人は手持ちの荷物をその国の商品と交換した。 その後も同じように住民との交流のために広場に向かい、特筆すべきでもない会話を交わした。 旅人が入国してから翌日の昼、旅人は町中を散策していた。 「なんていうか、どうやっていうか、要するにっていうか、ひまだ」 旅人はずっと国中を回っていたが、珍しい商品も、面白い話もなにも見つけられないままこれまでを過ごしていた。 人がんはみな自分のゆっくりを自慢するだけだし、そのゆっくりは確かに人間に懐いているように見えたが、 みなどこか目がうつろで、正直気味が悪かった。 仕方なく、出国の準備のために買い物をしていた時、 明らかに過剰装飾な一匹のゆっくりれいむを連れた、これまた気味が悪くなるほど豪華な身なりをした若い女に声をかけられた。 「おや、旅人さん。こんにちは」 「こんにちは。そちらのれいむは、あなたが飼っているゆっくりですか?」 旅人が目を向けたゆっくりれいむは、しかしなにも言葉を発することなく、ただじっと旅人のことを見つめていた。 その髪につけられたきらびやかな飾りが、旅人に反射された光を送るだけだった。 女は愛おしそうにゆっくり霊夢の頭をなで、 「ええ、そうですよ。ほら、れいむも旅人さんに挨拶しなさい」 「たびびとさん、こんにちは。ゆっくりしていってね!!!」 女に言われて初めて、れいむは旅人に言葉を発した。 通常のゆっくりならば出会いがしらにそう叫ぶものだが、ここのゆっくりは躾が行き届いているのだろうか、みな同じようだった。 「飼い主の言うことをよく聞く、立派なゆっくりですね。これほど躾けるのにはとても苦労しそうです」 女は旅人の言葉に一瞬キョトンとした後、あはは、と笑い出す。 「いやいや。実はそんなこともないのですよ、旅人さん。 我々の国にかかれば、ものの二週間でゆっくりを人の言うことをしっかり聞くまで躾けることができます」 「二週間でですか?それはまたすごいですね…」 旅人は女の言った事実に、驚きを隠せないようだった。 通常、ゆっくりブリーダーがゆっくりの躾を完了するのに、半年ほどかかるといわれている。 あのゆっくりのあの異常なまでに強い自我を根本から変えるには、それほどの時間がかかるのだ。 それをこの国では、たったの二週間である。どれだけ腕のいいブリーダーだとしても、この早さは不可能である。 どうしてだろうか、と考えを巡らす旅人の様子を見て、女は少し得意げになったようだった。 「そうだ!旅人さん、これからうちの仕事場に来ませんか?」 「仕事場に、ですか?なんでまた?」 「実は足国営のゆっくりを躾ける施設の館長なんです。 旅人さんさえよろしければ、ゆっくりを躾ける過程をお見せ出来ます」 「いいんですか?国家機密とかじゃないんですか?」 「大丈夫ですよ。むしろこの素晴らしいしすてもを旅人さんに知っていただいて、ほかの国に伝えてほしいくらいです」 女の話が気になったというのもあったし、何より暇だった。 旅人はいったん買いものを切り上げて女のあとについていくことにした。 「ようこそ、旅人さん。さあさあ、お座りになってください」 旅人は女に案内され、『館長室』という札が書かれている部屋に入った。 その部屋は、優に十五メートルはあろうかという無意味に広い部屋に、見るからに眩しそうな、 金やら銀やらでできている調度品の数々が所狭しと並べられている。 壁にはどでかい薄型テレビがかけられており、そのふちも例外なく金ぴかだった。 女は身につけていた装飾品をとり、身軽な格好になってからゆっくりを部屋の外から追い出して鍵を閉めた。 そして棚から急須を取り出し、机にあるカップに注いで旅人の前に差し出した。 「はい、お茶です。遠慮なくお飲みになってください」 「ありがとうございます。わざわざすいません。でもいいんですか?れいむを外に追い出してしまって」 「いや、いいのですよ。お気になさらないでください。ここには今人もいませんから」 二人はゆっくりの絵がバックに施された、見るからに高そうなソファーに並んで座った。 そのソファーはテレビに向かって座るように配置されており、 旅人はデモビデオでも見るんだろうかと思ったが、近くにビデオデッキのようなたぐいは見受けられない。 女は自分の分のお茶を注ぎ、一口だけお茶を口に含んだ。 「このモニターで、わが国が誇る最新のゆっくりしつけシステムについて解説したいと思います。 どうぞ、くつろぎながらお聞きになってください」 旅人は自分もいっぱいお茶を口に含んだ。 味の薄い、庶民が飲むようなあっさりとしたお茶だった。 ソファーの端にあったリモコンに手を伸ばす。 女がリモコンのボタンを押すと、先ほどまで何も映していなかったテレビに映像が浮き出る。 そこには、一匹のゆっくりが、壁も床も天井も、すべて真っ白く装飾された部屋に閉じ込められていた。 また、そのゆっくりは動けないようにワームのようなもので固定されており、 口にはガムテープ、耳にはヘッドフォンのようなものがつけられている。 また、そのゆっくりの脳天には一本のチューブがつき刺さられており、白い壁とつながっている。 「ここは転生の間と言って、野性としての本能を忘れさせる部屋です。いち早く教育するための下準備ですね。 野生の、野蛮な環境で培ってきたものは、私たちの国では必要ありませんから」 「はぁ、でもなんか辛そうですけど」 身動きが取れず、涙をだくだくと流しながら必死に動こうと震えているゆっくりを見て、旅人は率直な感想を漏らした。 確かに旅人の言う通りのものが映像として映っていたので、女も苦笑するしかない。 躾にしてはあまりに過激なその仕打ちは、旅人が以前いた国で見たそれに酷似していた。 「大丈夫ですよ。躾が完了するころにはこのころの記憶なんて残っていませんから」 忘れてればいいという問題ではないような気がしたが、 そうにこやかな表情を少しも崩さずにそう言い切った女を見て、旅人はそうなんですか、とだけ相槌を打った。 「それで、具体的な内容はというと、白以外の、すべての視覚的刺激を奪った部屋に閉じ込め、また時間の感覚を奪うために一定の光量を与え続けます。 耳についているヘッドフォンからはこれまでのゆっくりを否定する言葉を流し続けます。 そして死なないように、適度にオレンジジュースを投資ながら二日間ほど放置すればたいがいのゆっくりはすべてを忘れてくれますね。 まあ個体差があるので、念のため四日間これを続けます」 女は口のテープには触れていなかったが、あれはおそらく自殺防止用だろうと旅人は推測した。 虐める国で、発狂したゆっくりが体中のあんこを吐いて死ぬのは散々見てきたので、女に確認はとらなかった。 女は一口お茶を口に注いで、のどの渇きをうるおす。 「ふぅ。で、これが終わった次の工程はこちらです」 女はリモコンを操作してテレビの画面を切り替える。 今度映ったのは大学の講堂のような空間だった。 壁に掛けられたスクリーンを取り囲むように、扇状に椅子のような段差が並んでいる。 そして生徒が座る場所にはうつろな顔をしたゆっくりたちが整然と並べられていた。 「わが国で人間と一緒に暮らしていくために、ビデオ教育を施します。 ああ、ちなみにあのゆっくりたちは身動きが取れないように、地面から突き出ている杭に突き刺しておりますので、脱走の心配はありません。 またゆっくりたちに痛みを与えることで、意識を回復させることも目的の一つです。 ゆっくりたちにとって辛いことかもしれませんが、ここが踏ん張りどころです」 「まあ、気を失ったままの状態でビデオを見せても、意味はないでしょうからね」 女の言う通り、テレビに映っているゆっくりたちは個体差はあるものの、だんだんと目に光がともってきたようにみえる。 しかしそれは、自身に走る激痛による強制的な覚醒であったが。 「意識を回復、といっても自我は崩壊しておりますので、あのゆっくりたちの頭の中はかなり白紙に近い状態となっております。 だからその白紙のゆっくりたちに…ええと、なんだっけな…」 女はことばを度忘れしたのか、少しの間首を傾けながら悩んでいた。 そして目をかっと開いたかと思うと、指で空中に人間の顔のようなものを描き、 「つまり、ヘブンズ・ドアー!!するわけです」 旅人はポーズを取ったまま固まっている女をじっと見つめ、静かに口を開いた。 「……つまり、命令を書き込む、ということですか。白紙のゆっくりに情報を『刷り込む』わけですね」 「ええまあそうなんですが……もうちょっとリアクション取ってくれても……」 「………………………………」 女はそこで旅人が「だが断る」と言ってくれることをアイコンタクトで知らせたつもりだったが、旅人は黙って女を見返すだけだった。 現実は非情である。 女は仕方なく画面のほうに視線を戻し、何事もなかったかのように説明を続けた。 「ええ、その『刷り込み』をするわけです。ゆっくりに、ゆっくりすることのに対する新しい概念を刷り込みます。 いくらがんばって躾を施しても、ゆっくりとしての本能だけは残ります。つまり、自分がゆっくりすること、ですね。 ですから、そのゆっくりすることに対する概念を変えれば、必然的にゆっくり自体の性質も変わるわけです」 女はそこまでいってリモコンをいじり、再び画面が切り替わる。 そこにはかわいい女の子がゆっくりれいむを抱きかかえている絵を背景として、文がいくつか書かれていた。 画面上方には『ゆっくりすることってなあに?』というタイトルのような文が、少しだけほかの文の文字よりも大きめの文字で書かれている。 そのタイトルの下に、いくつかの文が箇条書きにして書かれていた。 「みんなとと仲良く暮らすこと。他の人の言うことはきちんと聞くこと。自分だけでなくみんなも大事にすること……」 旅人がその内容を音読していくが、どれも野生のゆっくりの持つ『ゆっくりすること』とはかけ離れていた。 自分よりも、人間のため。自分よりも、ほかのゆっくりのため。 自身を最も至高とするゆっくりにとって、ありえないことばかりであった。 「その内容を教え込むために、この内容を何度も何度も音声として流し、また復唱させます。 そして約三十回ごとに、声に気持ちがこもっていない等の理由で罰を与えます。 この罰は、実際にゆっくりたちがしっかりと復唱できてようがいまいが関係なく与えます。 ゆっくりできないとどうなるか、体に覚えさせるわけですね。ここら辺は、一般のブリーダーの教育方法と変わりません」 女が講堂のほうに画面を戻したその瞬間、一斉にゆっくりたちの悲鳴が室内に響き渡る。 その声の大きさに旅人は思わず顔をしかめ、女はあわてて音量を下げた。 「ああ、すいません。音量調節を忘れていました……」 「いや、いいんですけど、それよりもどうしてあのゆっくりたちは悲鳴を上げているんですか?」 画面に映ったゆっくりたちは、一目見た感じでは、なにもされている様子が見受けられない。 しかし、当のゆっくりたちは何かに苦しむように、ひたすら絶叫を上げていた。 「中に刺さっているとげから、さらに細長い針のようなものが出てきて、中身をこねくり回すんです。 あまり外側を傷つけると、回復が困難になったり、傷が残ったりしますから。 まれにここであんこを吐いて死んでしまうゆっくりがいるんですが、大半はもどすことはありません。 先の部屋でさんざん口の中にあんこを吐いて、またそれを飲み込む作業を続けていますから、体が吐くことを嫌がっているんです」 女の言ったとおり、その画面の中でどれだけゆっくりたちが苦しんでいても、あんこをぶちまけるようなゆっくりはいなかった。 ただずっと、内部に走る激痛と不快感に、悲鳴を上げ続けることで耐えているだけだった。 「まあ、ここまでこればもう見せるようなことはないですね。 後はこれを五日間ほど続けた後、残りの五日間で低下した運動能力、張り、艶などの保全作業をして、国民のもとへ送り届けられます。 細かいしつけは、それぞれの家で独自にやっていただきます。 通常のゆっくりを躾けるよりも、はるかに簡単に躾けられるでしょう」 女はそこでテレビの電源を落とし、旅人のほうに向きなおった。 「ここまではすべて機械が自動で行っており、作業員はその工程を見ることはありません。 仕事といってもジュースの補給や機械の点検くらいなものです。 あと、今のは成体ゆっくりで見せましたが、子ゆっくりにも専用の工程があります。まあ似たようなものなんですが、ご覧になりますか?」 「いや、結構です。ありがとうございました」 旅人は太ももに肘をつけて前傾姿勢をとり、女からは顔が見られないような位置をとった。 そしてその状態のまま、口を開く。 「……最初にも言ったかもしれませんが、これってかなりゆっくりにとってつらいんじゃないんですか? 私には、この国の人も虐める国の人々と大差ないように見えます」 旅人の言葉に、女はむっとしたように眉をひそめた。 「あんな野蛮な国の人々と一緒にしないでください! 我々の国がこのようなことをするのは、ゆっくりのためを思ってのことです。 事実、この国のゆっくりたちはみな幸せです!向こうの国のゆっくりのような地獄のような仕打ちも一切なく、私達と楽しく暮らしているんです! 旅人さんだって見たでしょう?我が国のゆっくりたちの様子を」 「ああ、そうでしたね。すいませんでした」 興奮して次々にまくしたてる女をなだめようと、旅人はとりあえず謝罪を述べる。 旅人がここで見たあの目のうつろなゆっくりを見る限り幸せそうには思えなかったが、嘘も方便である。 「ああ、もうこんな時間ですか。申し訳ありませんが今日はもうお暇させていただきますね」 旅人は時計のほうに目を向けながら、ポリポリと頭をかく。 女はまだ言い足りなさそうだったが、ホストとしてはお客が帰るというのに無理に引きとめるわけにもいかない。 そして少し悩んだあと、女は話を始める前に部屋から追い出した、装飾過多のゆっくりれいむを旅人の前に持ってきた。 「旅人さんに、このゆっくりれいむを差し上げます。 このゆっくりれいむを旅人さんの目で何日もじっくりと見ればおのずと誤解も解けることでしょう」 女は抱えていたゆっくりれいむを旅人に手渡す。 いきなり飼い主を変更されたそのゆっくりれいむは、しかしほとんど動揺するそぶりを見せない。 それどころか、「あたらしいれいむのごしゅじんさま、これからよろしくね!!」と、完全に事態を受け入れていた。 その順応性の早さに感心しつつ、旅人は女のほうに向きなおる。 「はぁ、ありがとうございます。でもいいんですか?あなたの大切なゆっくりれいむでしょうに」 「いえ、いいのです。この国の誤解が解けるのなら、私ごときいくらでも犠牲となりましょう。 ですから、どうかそのれいむを大切にしてくださいね」 旅人はええ、とだけうなずいて、今度こそその部屋を後にした。 扉を閉めた時女の泣き声のような音を耳にしたが、旅人は立ち止まることなくさっさと歩き去ってしまった。 「では旅人さん、よい旅を」 「ええ、ありがとうございます。そちらも、お仕事がんばってくださいね」 翌日、旅人は愛でる国から出国した。 この国での収穫と言えるようなものは胸に抱える一匹のゆっくりだけだったが、旅人は満足げである。 「この飾り、いくら位するんだろう。見たところ結構高そうな気がするんですけど」 旅人はゆっくりにつけられた装飾品を、すべて取り去って鞄の中におさめた。 このゆっくりの飼い主であった女が金持ちであったのだろうか、ゆっくりにつけられていた飾りは、なかなかに豪華だった。 実は次の国では貴重な資源が使われたりしてて、しばらく贅沢するほどのお金が手に入れられるかもしれない。 妄想が膨らんでいって自然とにやける旅人の顔を、ゆっくりれいむはじっと見ていた。 「ん?なに?もしかしてこれ取られるの嫌だったの?」 かなりさみしくなったゆっくりれいむをみて、旅人はゆっくりれいむがそれ返せだのわめいてくるかと思ったが、 ゆっくり霊夢はあわてて顔を横に振る。 「そんなことないよ!!れいむはそのかざりうっとうしいっておもってたもん!! とってくれてありがとう!!」 「ああ、嫌だったのそれ……。確かに飼い犬に服着せるようなものなのかもしれないかな。 他にも、前飼われてた時にいやなこととかあった?」 「うん!!まえのごしゅじんさまは、れいむにいやなことばっかりしてきたんだよ!! おそとでるときにはひもでくくられるし、いえにかえればせまいところにとじこめられたよ!! すきなゆっくりができても、じゆうにあうこともできなかったよ!!れいむはいちどもしあわせにかんじたことなんてなかったよ!!」 「そう、かわいそうにね」 やはりというかなんというか、結局女はれいむを苦しめていただけのようだった。 旅人はそのゆっくりれいむに同情を感じざるを得なかった。 「ゆー、おにいさんはほかのにんげんとちがうかんじがするよ!!」 本気で自分をあわれがる旅人を見て、ゆっくりの中で小さな希望のようなものが生まれた。 今まで本能に従ってゆっくりしてきたのだが、それは少しも幸せじゃなかった。 ゆっくりするためにいろんな人間に奉仕してきたけれども、返ってくるのは自分勝手なエゴばかり。 でも、この人間は違う。自分が幸せでないことに理解を示し、同情してくれた。 これからは、自分の生活も一変するのではないか。幸せになれるのではないか。 温かな未来を想像し、久しく忘れていた、喜びという感情によって自然とゆっくりれいむのほほは緩み、 「じゃあ、いただきます」 「ゆ?] 旅人によって、食いちぎられてしまった。 [い、いだいぃぃぃぃぃぃ!!れいむのほっぺたがぁぁぁぁぁ!!」 「うーん、この前食べた虐める国のゆっくりと味が変わらないんだけど……。 あの国、結構えげつないね」 れいむは意味がわからなかった。ほっぺに走る激痛も、目の前で自分のほっぺをおいしそうに食べる人間も。 おかしい、なにかがおかしい。ありえない。 この人間は、私を助けてくれたんじゃなかったのか。幸せにしてくれる人じゃなかったのか。 先ほどまで目の前にあった未来が、急速に遠のいていく。 「どぼじで、どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!?」 「残念なことに、私にとってゆっくりは食料でしかないから。 ゆっくりなんて持っていてもかさばるだけだし、だからさっさとここで食べるだけ」 旅人は淡々とした口調で、そう告げた。 そしてもう一度大きく口をあけて、ゆっくりにかぶりついた。 「いだいよ……どぼじで、どぼじでぇぇぇぇぇぇ……」 「もぐもぐ。別に食べなくてもよかったんだけど、もったいないし。 それと、私はお兄さんでなくてお姉さん。確かに髪は短いし胸はぺったんだからわからなかったかな?」 「…………………」 体の半分以上持っていかれたゆっくりれいむは答えられない。結果的に旅人の言葉は独り言となる。 しかしそれを気にする様子もなく、旅人は黙々とれいむを食べ続け、やがて完食した。 「ごちそうさま、おいしかったよ」 自分が平らげた命に感謝をして、旅人は食事を終える。 そしてすっくと立ち上がると、次の国に向かって歩みを始めた。 歩きながら旅人は一度だけ今来た道を振り返り、 「どこに行ったって、ゆっくりたちは絶対にゆっくりできない運命なのかね」 その旅人の問いにこたえるかのように、どこかからゆっくりの悲鳴が響き渡った。 おしまい by味覚障害の人 今回の主人公は味覚障害でも何でもないんですが、まあ毎回そうするのもあれなんで。 このSSに感想を付ける
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ごく普通のゆっくりショップ 28KB 観察 飼いゆ 現代 虹浦市から離れてみる ・たまには普通の町の、普通のゆっくり達について書きたいな、と思い書きました。 ・なるべく淡々とした内容になるように書いてます。 いつもとは感じが違うかも。 『ごく普通のゆっくりショップ』 D.O ここは国内の、とある普通の町の、ごく普通のペットショップ。 店内に入ればワニからサボテンまで、幅広く様々な生き物が並べられている。 当然全ての生き物はペットとして販売されている商品だ。 その片隅に、壁沿いに50cm角の透明なケースが何十個も積んであるスペースがある。 手前には通路を挟んで、店の特売品セールなどでよく見かける、陳列用ワゴンが数台。 箱もワゴンも、なにやらもそもそと動き、時折『ゆっくち!』等と声を上げる、 丸いものが所狭しと押し込まれている。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!れいみゅはとっちぇもゆっくちだよ!」 「のーびのーびしゅるよ!まりしゃをかっちぇにぇ!」 「わきゃるよー!ちぇんがいちばんげんきだよー!」 「みゅほぉ!みゅほぉぉ!!」 そう、このスペースで陳列されているのは、近年ペットとしても認知されるようになった珍生物『ゆっくり』である。 とは言っても、ゆっくりが本当の意味で犬や猫と同列に扱われている地域などはかなり特殊だ。 ゆっくり産業を推し進めているような、ゆっくりに理解ある一部の地域以外では、 今でもゆっくりは『生き物』ではなく『モノ』に近い存在という認識の方が一般的なのである。 今回は、そんなごくごく一般的な地域における、一般的なペットショップのゆっくり達の生活を見ていただきたい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 朝、まだ夜明け前からペットショップの業務は始まる。 何せ取り扱っている商品は生き物、朝食とケース内の掃除は必須だし、 健康管理も常に気を使う必要があるのだ。 「ほら、メシだ。」 「・・・ゆっくちしたあまあましゃん、たべちゃいよぉ・・・」 「早く飼ってもらえ。」 「むーちゃむーちゃ、ふしあわしぇ・・・」 商品の赤ゆっくり達は、無色透明でゼリー状の、味も香りもない食事を与えられる。 ゆっくりフードとして販売されているモノでは無論なく、 人体にも無害という以外は店員自身もなんだかよくわかっていない餌だ。 粉末状の原料を、水道水1リットルに一つまみの割合で混ぜるだけという、 手軽さと安さだけが利点の代物である。 「ゆあーん。おいちいごはんしゃん、たべちゃいよー。」 「もう、ぷるぷるしゃん、たべちゃくにゃいよぉ。ゆぇーん。」 餌に味の良さを求めないのも、相応の理由がある。 この店で取り扱っているゆっくりが売れ筋の、赤ゆっくりの中でも小型の、 ピンポン玉~鶏卵程度のサイズのものだからだ。 食事の味が良く、沢山食べてゆっくり出来ると、赤ゆっくりの成長は促進されやすい。 まともな食事を与えていると、一週間もすればビリヤードの玉のサイズを超えてしまうので、商売にならないのだ。 「こんなまじゅいごはんにゃんて、むーちゃむーちゃできにゃいよぉ。」 「なら食うな。」 ひょい。 「ゆぁーん!ゆぁーん!ゆっくちさせちぇー!」 食事を自分で断ってくれるなら、それに越したことはない。 全てのケースに朝食を配り終えたら、次は新しい赤ゆっくりの生産作業が続く。 餌などを工夫したところで、商品として扱えるのはせいぜい2週間。 売れる売れないに限らず、常に新しい赤ゆっくりを仕入れなければならない。 店の裏手、事務所スペースの奥に、成体ゆっくりがギリギリ2匹入る程度の木箱が置かれている。 その周囲に積まれた透明ケースには、成体サイズのれいむ、まりさ、ちぇん、ありす達が入れられていた。 予想はつくと思われるが、これらは繁殖用母体となるゆっくり達である。 「ゆぁーん。ゆっくちできにゃいー。」 「やめちぇにぇ!このはこしゃん、とかいはじゃにゃいわ!?」 だが注意深く見ると、この繁殖用ゆっくり達が、 通常の成体ゆっくりと微妙に様子が異なることに気づくだろう。 しゃべり方は舌足らず。 おまけに見た目も、顔と髪の毛が異常に狭い範囲に集まっており、お飾りも小さすぎる。 顔と髪の毛を切り離して、ソフトボールに貼りつければちょうど子ゆっくりが一匹出来上がる感じだ。 それもそのはず、この繁殖用ゆっくり達は、この店の商品の売れ残りから育てた『子ゆっくり』なのだ。 「やめちぇにぇ!れいみゅのあにゃるしゃんに、へんにゃのいれにゃいでにぇ!」 「力抜かないと裂けるぞ。」 「ゆぴぇぇぇええ!?」 一匹の子れいむのあにゃるに、空気入れのチューブを取り付けた風船がねじ込まれる。 ぐぬっ・・・・ぷしゅー。 「ゆきゅ・・・きゅ・・!?れいみゅ・・ぷきゅーしちゃく・・にゃ・・・!」 ・・・・・・待つ事5分。 「ゆぴぃ、ゆぴぅ・・・」 「十分伸びたか。『ぷしゅー』破れてないな。」 「ゆぁーん。れいみゅのぽんぽん、ゆっくちしちぇにゃいよー。」 「餡子が足りんから、だぶついてるだけだ。」 元々皮に弾力のあるゆっくりを、体内に風船を押し込んでサイズアップする。 後は餡子不足でだぶついた腹に、この子れいむ同様に売れ残った、子ゆっくり数匹から絞り出した餡子を注入し、 引き延ばされて弱くなった皮を小麦粉と水で補強して、即席繁殖用ゆっくりの完成となる。 「ゆぁーん。れいみゅのあんよしゃん、ゆっくちうごいちぇー。」 当然無茶な方法なので、副作用もあった。 サイズアップしているのは腹だけなので、顔も飾りもあんよもサイズ不足。 結果として歩くことも、自分でご飯を口に運ぶこともできなくなるのだ。 どうでもいいことだが。 ゆっくりがいくら繁殖させ易いとはいえ、繁殖用母体をまともに育てるにはそれなりの手間がかかる。 赤→子ゆっくりまでなら育てる期間は数週間程度ですむし、 そもそも商品棚に置けなくなった時点でこのサイズに成長している。 売れ残りの再利用としてはちょうどいいタイミングだ。 だが、繁殖可能な成体まで育てるとなると数ヶ月かかる上に、サイズもバスケットボール並みになってしまう。 しかも途中で死なれでもしたら、育てた分の時間と餌代が無駄になることになる。 ただでさえペットとしてはありえない低価格な商品なのに、そんな手間暇をかける余裕は無いのだ。 「ひどいことしないでにぇ。このはこしゃん、せみゃいよぉ。」 「せみゃいわ!このはこしゃん、とってもいなかものにぇ!」 店員は、そうして造られた繁殖用れいむと繁殖用ありすを、合板で組んだ木箱に突っ込み、 ガンッ!! 「「ゆぴぃぃぃいいい!!?やめちぇぇぇええ!?」」 その側面に一発軽く蹴りを入れた。 ぐらぐらぐらぐら・・・・ 揺れはなかなかおさまらない。 というのも、この木箱、床面との間にバネが仕込まれており、 蹴りを一回入れれば、30秒ほどは揺れ続けるよう造られている。 「ゆぴぅ、ゆひぃ・・・にゃんだかきもちよくなってきちゃよぉ。」 「みゅほぉ、みゅほぉぉ・・・」 子ゆっくりは揺れる箱の中で発情し、特に嫌がることもなく肌を擦り合わせる。 このあたりも、成体ゆっくりのような下らない貞操観念を持ち合わせていないだけやりやすい。 「ゆひゅぅ!ゆひゅぅぅうう!しゅっきりしちゃいよぉ!ありしゅぅぅぅうう!?」 「みゅほぉぉおお!!れいみゅのおはだ、とっちぇもときゃいはだわぁぁぁああ!!」 「「しゅっきりー!!」」 すっきりー後間もなく、れいむの頭上にはれいむ種とありす種の実ゆっくりが5匹づつ生えてくる。 「れいみゅとありしゅのおちびちゃん・・・」 「とっちぇもときゃいはだわぁ・・・」 などと、感動に浸っている暇など与えず、れいむを木箱から取り出すと次はありすにまりさをあてがう。 「ゆぁーん。まりしゃは、れいみゅとずっとゆっくちしゅるってやくそくしたのじぇぇぇええ!?」 ガンッ!ぐらぐらぐら・・・ 「「しゅっきりー!!」」 ・・・2分後、まりさの頭上にはありす種とまりさ種の実ゆっくりが5匹づつ生えていた。 「まりしゃ・・・れいみゅの・・・どうしちぇぇぇ・・・。」 その後もありすに休む暇は無い。 母体は次から次へと木箱に放り込まれ、ありすは自分のおちびちゃんの誕生に喜びながらも、 次第に精子餡の出し過ぎでへにゃへにゃに萎んできた。 「ありしゅ・・・もう、しゅっきりできにゃいわぁ・・・」 だが10数体の母体ににんっしんさせたとはいえ、その生産数はまだ本日のノルマの半分。 繁殖用ありすが萎んで痙攣をおこし始めたところで、中身の補給が行われる。 これまで母体となったゆっくりの頭には、商品数としては明らかに過剰な数の赤ありすが生えている。 商品としては基本4種が同数で充分なので、赤ありすの4分の3は必要無い。 そこで、店員は、 ぶちっ!ぶちっ!ぶちっ! 「ゆ・・・ゆぴぃぃいいい!?れいみゅとありしゅのあいのけっしょうがぁぁああ!?」 母体ゆっくり達の頭上から数匹の赤ありすを引きちぎり、 「ゆ・・・どうしちぇ、『ズボッ!』ゆぁぁあああ!?」 それを手に掴んだまま、繁殖用ありすの、子ゆっくりサイズの小さなあにゃるにねじ込み、 ぐしゅりっ・・・ 繁殖用ありすの体内で握りつぶし、一気に中身を流し込んだ。 「ゆびゃぁああ!?どうしちぇ!?どうしちぇぇえ!?こんなのとかいはじゃにゃいぃぃいいい!?」 「次。」 「わぎゃらなぁぁぁああ!!」 こうしてカスタードの量を回復させ、泣き叫び続ける繁殖用ありすに、店員は次の繁殖用ちぇんをあてがう。 ガンッ!ぐらぐらぐら・・・ 「「じゅっぎりぃ・・・」」 ・・・2分後、ちぇんの頭上にはありす種とちぇん種の実ゆっくりが5匹づつ生えていた。 ありすはこの後も定期的に、自分のおちびちゃんである赤ありす達からカスタードの補給を受け、 繁殖用ゆっくり全員とのすっきりーを終えたが、 「ゆっぎぴぅ・・・ぺぴぃ・・・・・・」 正気は完全に失っていたので、店員がミキサーにかけてペーストにされ、 母体となったことで栄養を必要とする、繁殖用ゆっくり達の餌になった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 繁殖用ゆっくり達の頭上に実った赤ゆっくり達はそれから丸1日、 売れ残りの赤ゆっくりのペーストを食べさせられ栄養をつけた母体から、 ゆっくりとした餡子を供給されてゆっくりと育ち続ける。 「ゆゆ~ん、おちびちゃん、ゆっくちしちぇにぇ~。」 だが、素直に生まれるまで待っていたら成長しすぎるし、時間がかかり過ぎる。 栄養状態さえ良ければ、にんっしんから丸1日で、母体から切り離しても死なない程度には育つので、 母体とはお別れしてもらうことになる。 ボキッ! 「・・・ゆ?ゆぁぁあああ!?くきさんおっちゃだみぇぇぇええ!?おぢびぢゃんが、ゆっぐぢでぎにゃいぃいい!!」 「ゆみゃぁぁああ!?わぎゃらな、わぎゃらにゃぁああああ!!」 「やめるのじぇぇええ!!おぢびぢゃん、もっぢょゆっぐぢさせりゅのじぇぇぇええ!?」 赤ゆっくりの実った茎は回収され、母体ゆっくり達は再びありすの箱に放り込まれてにんっしんさせられる。 結局この母体達はおちびちゃんの産声を聞くことすら無く、 にんっしん能力が衰えるまで何十回もにんっしんさせられるのだ。 そして、にんっしん能力が低下したらミキサーでペーストにされ、次世代の繁殖用ゆっくりの餌にされることになる。 一方茎にぶら下がったままの赤ゆっくり達は、 店員の手によって乱暴に茎から引きちぎられ、大型の、薄汚れた古い水槽の中に放り込まれる。 水槽は背の低いアクリルの壁で小さな部屋に区分けされており、 一つの部屋毎に5~6匹の赤ゆっくりが生活できるようになっていた。 とはいえ、一つの部屋毎に餌用の小皿と新聞を敷いたおトイレがあるだけ、 スペースも、とても跳ねまわることが出来るような広さではない。 ぶちっ・・・ぺちょっ! 「ゆ、ゆぅ・・ゆっくちしちぇっちぇにぇ!!」 ムリヤリ産み落とされたせいでやや未熟とは言え、元気よくあいさつする赤ゆっくり達。 だが、赤ゆっくり達にあいさつを返してくれる両親はどこにもいなかった。 「ゆぅ?」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!おにぇーしゃん、ぴゃぴゃとみゃみゃは?」 「ゆぅ~。どこにもいにゃいんだよぉ。」 「ゆぁーん、ぴゃぴゃ~!みゃみゃ~!ゆっくちさせちぇ~!」 「しゅーりしゅーりしちゃいよ~!ぺーりょぺーりょしちぇ~!」 「黙れ。」 「ゆぴぃっ!」×200 「これを食え。」 店員がそう言って餌皿に流し込んだのは、 先ほどまで赤ゆっくり達がぶら下がっていた茎をすり鉢で潰したペーストだ。 茎を食べさせるのは、赤ゆっくりの味覚調整に加え、 産まれ落ちた段階では病気に無防備な赤ゆっくりに、免疫を与える効果もある。 この手順ばかりは野生のゆっくり、ペットショップの違いは無い。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇー!」×200 そして、これがこのショップで赤ゆっくり達が味わう、最初で最後の『ゆっくり』だった。 「ちあわちぇー。」 「ぽんぽんいっぱいだにぇ!」 「・・・おにーしゃん!れいみゅのぴゃぴゃとみゃみゃ、どこにいったか、しらにゃい?」 「そんなものはいない。」 「ゆ、・・ゆぴぃぁああああ!!ゆっくちできにゃぃぃいいいい!!」×200 「黙れ。これからお前たちを調教する。」 「ゆぁーん!ゆっくちさせちぇー!」 成長する前に急いで商品として販売する必要があるため、産み落とされた赤ゆっくり達の調教は、 このようにして、産まれ落ちた直後から3日間の間にみっちりと行われるのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 翌日。今日も朝から調教が始まる。 「ゆぴー。ゆぴー。ゆっくちぃ・・・。」×200 赤ゆっくり達はまだ目を覚ましていないが、店員はそんなことにはお構いなく、 そのうち一匹のまりさをつまみあげると、プルプルと手を揺らして起こし、問いかけた。 「起きろ。答えろ。お前達は飼い主さんに飼われたら、最初にナニをするんだっけ?」 「ゆ、ゆゆ!?まりしゃは、ゆ、ゆっくちしましゅ!」 「ハズレだ。飼い主さんをゆっくり『させる』んだ。再教育だな。」 「きょういくしゃん!?ゆっくちやめちぇぇぇ!!」 赤まりさは、『教育』と言う単語に反応して、あんよをもにゅもにゅ動かして逃げようとするが、 あんよはむなしく宙を揉むだけで、体を店員の指先から逃がしてはくれなかった。 店員が手元に用意しているのは、耳かきをさらに小さくしたような金属製の匙。 それと、赤い色をした液体を入れた、小さなカップだ。 ちゃぷ・・・ 匙の先をカップに入れると、わずかな量の赤い液体が、その先端に掬われる。 店員はそれを構えると、赤まりさのおしりを自分の方に向け、あにゃるの場所を探る。 そして、あにゃるに匙の先端を、 ずぷ・・・ 一気にねじ込んだ。 「ゆ、ゆ、・・ゆぴぴぃぃいいいいい!!!!びゃぁぁああああ!!?」 ねじ込まれた瞬間、赤まりさは奇声を発して全身を波打たせ、白目を剥く。 しーしーが勢いよく吹き出し、涙と汗と良くわからない体液で全身がぐっしょりと濡れていく。 「びぇっ!?びぇぇっ!?・・・・・びぅ・・ぅ・・・」 そして数秒後、赤まりさは意識を失い、 口からは餡子混じりの泡を、あにゃるからはうんうんを力なく垂れ流しながら失神した。 赤まりさのあにゃるにねじ込まれた液体、あれの成分は店員も知らないが、 人体に無害で、味は辛く、水道水より安いという事だけ聞いていた。 一応調味料の一種という話も聞くが、要はゆっくりにとって苦痛を与えるモノであればいいので、 店員もまったく気にしていない。 「ゆぴゃぁぁあああ!!いもうちょがぁぁああ!?」 「なんでしょんなことしゅるのぉぉぉぉおお!?」 赤まりさの悲鳴によって、この頃には200匹の赤ゆっくり達全員が目を覚ましている。 その中で、先ほどの赤まりさと同じ部屋の5匹、赤まりさ姉妹に向かって、店員が声をかける。 「こいつが答えを間違った。連帯責任だ。」 べちょっ! 茫然とする5匹の赤まりさの真ん中に、先ほど『教育』を受けた赤まりさが放り込まれた。 「ゆぁ・・・ゆぴゃぁぁああ!!れんたいせきにんしゃん!?ゆっくちできにゃいぃぃいいい!!」 「どうしちぇ、どうしちぇまちがえりゅのぉぉおおお!?」 『連帯責任』という単語に反応し、先ほどまで気遣っていた妹まりさを責める赤まりさ姉妹。 赤まりさ姉妹は泣いて許しを請い、あるいは小部屋の中を必死で逃げようとするが、 所詮赤ゆっくり5~6匹で一杯になる小部屋だ。 結局全員店員に捕まり、一匹づつ先ほどの妹まりさ同様、あにゃるに赤い液体をねじ込まれた。 「やめちぇにぇ!やめ『ぐぬっ!』ゆびゃびゃびゃびゃ、びぇぇえええ!?」 「まりしゃ、なんにもしちぇにゃ『ずぷっ!』ぴゅぅぅうう!!ぴぅ!ぴ!」 ・・・・・・。 赤まりさ姉妹の教育が終わった。 つづいて店員は、まりさ姉妹の隣の部屋で震えている、赤れいむをつまみあげる。 「答えろ。お前達は飼い主さんに飼われたら、最初にナニをするんだっけ?」 「ゆひぃ、ゆぅ、か、かいぬししゃんを、ゆ、ゆっくちさせましゅ!」 「・・・違う。ゆっくり『していただく』んだ。再教育だな。」 「ゆぴぃぃぃいいい!?どうしちぇぇぇぇえ!!」 どうしてもクソもない。 そもそも、赤ゆっくり達の答えなど、店員にとってはどうでもいいことなのである。 実のところ、ココで生産される赤ゆっくり達は、過酷な環境で選別される外界のゆっくり達とは悪い意味で出来が違う。 おまけに何十世代もの間ペットショップの外を体験していないので、先祖から受け継がれてきた知識なども無い。 優秀な胴付きゆっくりの知能を上の上、森の野生ゆっくりの知能を中とするならば、 このショップで生産される赤ゆっくりの知能は下の中を超えることは無い。 だから、このショップ生まれの赤ゆっくり達がこの3日間で憶えられることなど、 野良や野生で生き延びる標準的な赤ゆっくり達なら、口頭で30分も教えれば憶える程度の内容にすぎない。 必死でモノを教えるだけ無駄なのである。 だから、この体罰の本当の目的は、知識を与えることなどではない。 ただ一つのことを、心身にしっかりと刻み込むためのものだ。 そう、人間に逆らったりしないように、『力の差』を痛みの記憶として刻み込むための・・・。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− こうして生後3日間で、赤ゆっくり達は2つの事だけを餡子の隅々にまで憶えさせられた。 2つの事とは、 1.人間に逆らったり、迷惑をかけたりすれば、痛い思いをする 2.しあわせーになるには、『飼い主さん』に飼ってもらうしかない ということである。 こうして赤ゆっくり達は、これから先商品として必要な事の全てを身に付けた後、 3日間で体液とうんうんにまみれた体を洗浄され、病気などが無いか検査され、 全てのチェックを終えてから店頭の透明ケースに陳列されるのであった。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!れいみゅはとっちぇもゆっくちだよ!」 「のーびのーびしゅるよ!まりしゃをかっちぇにぇ!」 「わきゃるよー!ちぇんがいちばんげんきだよー!」 「みゅほぉ!みゅほぉぉ!!」 そして、冒頭へと場面は戻る。 赤ゆっくり達は、生まれてから一度も両親にゆっくりさせてもらえず、 ゆっくりしたご飯も、ゆっくりした寝床も与えられず、ひたすら『ゆっくり』を求め続けた。 そして、その最後の希望を『飼い主さん』に求め、必死で自分を売り込むのだ。 「おねーしゃん!れーみゅをかっちぇにぇ!ゆっくちできりゅよ!」 「うーん・・・200円。高いわね。」 「ゆがーん!」 ・・・だが、購入されることは稀である。 こうして、飼い用ゆっくりとして陳列されて3日。 売れないまま一番可愛い時期を終えてしまった大半の赤ゆっくり達は、これまでより一回り小さい、 狭苦しい透明ケースの中へと移されることになる。 よく売られているゆっくり飼い方本でも、『赤ゆっくりは生まれて1週間以内の教育が非常に重要!』 などと書かれているように、飼い用赤ゆっくり達の旬は短い。 この時点で売れ残った赤ゆっくり達には、高い値段がつくことはもはやないのだ。 その代わり、こうして値段が下がる事によって、別口で買い手がつくことになる。 「すいません。ここの赤れいむ15個。」 「はい、かしこまりました。」 「ゆわーい!ゆっくちよろしくにぇ!」 「ゆっくちさせちぇにぇ!」 「しゅーりしゅーり、ちあわちぇー!」 ・・・ちなみに、ケースに貼られた札には、こんな言葉が書かれている。 『捕食種向け餌用ゆっくり:赤れいむ5匹100円』 だが、捕食種や希少種は高級ペットであり、飼っている人間は元々多くない。 そんなわけで、これからさらに3日経過しても、なお売れ残る赤ゆっくりは多い。 ここまでくると、赤ゆっくり達のサイズや味が、 贅沢に慣れたペット捕食種達の口に合わなくなってくるので、 餌用ゆっくりとしての商品価値も低下してくる。 そんなわけで、生後10日を経過した赤ゆっくり達は、透明ケースから出され、 その手前に置かれた処分品用ワゴンに乗せられる。 購入の際は、ワゴン脇に置かれた卵パックに詰めてもらうセルフサービス方式だ。 「ゆっくちかっちぇにぇ!!」 「ゆっくちさせちぇにぇ!」 髪の毛はボサボサ、胸に名前刺繍入りの古いジャージを着た、近所の貧乏学生がワゴンの前にやってくる。 学生は、品定めなど特にせず、トングで掴んで片っ端から赤ゆっくりを卵パックに詰め込んでいく。 「コレください。」 「はい、かしこまりました。8パックで割引つき、300円になります。」 「ゆわーい!これでれいみゅたちもかいゆっくりだにぇ!」 ゆっくりの餌などに、人体に無害な物質しか使わない理由はここにもある。 処分品の赤ゆっくり達は、近所の貧乏学生にとって、貴重な酒のツマミなのだ。 甘いものだけでは飽きてくると言うときは、頭部を切り開いて塩や醤油を注いでみたり、 ホットプレートで焼いてからソースとマヨネーズで味付けしたり、色々な食べ方が模索されているらしい。 このようにして、このペットショップで生まれた赤ゆっくりの約半数は、 何らかの形で買われていき、長くもないゆん生をしあわせーに(かどうかは知らないが)生きていくことになる。 そして、これでも購入されなかった約半数については、ペットショップで相応の未来が待つことになる。 比較的活きのいい数匹は前述の通り、繁殖用ゆっくりとして改造され、 多くのおちびちゃんに恵まれるという、しあわせーな未来を歩んでいくのだ。 また、それ以外の大半は、これも前述した通り、ミキサーにかけられて繁殖用ゆっくりの餌になる。 自分達を食べてもらうことで、繁殖用ゆっくりに栄養を与え、ひいては彼女達のおちびちゃんを育むという、 売れ残りになった駄ゆっくりとしては望外のしあわせーが待っているのだ。 ペットショップ生まれの赤ゆっくりで、無駄に潰されたり、処分される悲しい命は存在しない。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 売れ残りゆっくりの中で、特に傷が少なく、性格も活きもいい数匹については、 繁殖用でもなく、ミキサーにかけられるでもない、第3の明るい未来が門を開く事もある。 それは、このショップの売れ筋商品でもある、 ゆっくりコーナーの一番奥に並ぶ『セット販売』コーナーの、『ゆっくり家族セット』だ。 そのコーナーに並ぶゆっくり達は、どの家族も幸せに満ちた、ゆっくりした表情を見せている。 「おちびちゃんたち、おかーさんとおうたのれんしゅうだよ!ゆ~ゆゆ~!ゆっくり~!」 「ゆーゆゆー!ゆっくちー!ゆわーい!おうたしゃんは、とっちぇもゆっくちできるにぇ!」 「ゆふふ。それはね、おちびちゃんたちが、とってもゆっくりしてるからだよ。」 「ゆっくちー!おきゃーしゃん、しゅーりしゅーり!」 「うふふ。すーりすーり!しあわせー!ゆっ?おちびちゃん。おかおがよごれてるよ。ぺーろぺーろ。」 「しゅっきりー!おきゃーしゃん、ありがちょー!」 「(ゆふふ。れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよぉ。)」 母れいむとおうたの練習をする6匹の赤れいむ。 にんっしん中でゆったりとベッドに横になる成体ぱちゅりー。 水入れの上で水上移動の練習をしている赤まりさを暖かく見守る母まりさ。 色つきチラシやおはじきでとかいはコーディネートをする母ありすと子ありす姉妹。 ケース内を所狭しと跳ねたり、かけっこしたりしている10匹の子ちぇん姉妹。 赤ゆっくり用ケースの中で、可愛さと元気さで隠しながらも、 瞳を見れば全くゆっくり出来ていない赤ゆっくりに対して、 こちらのセットゆっくり達は、みんなとてもゆっくりしている。 それもそうだろう。 このセットゆっくり達は、数多のハードルを乗り越えてきた、幸運のゆっくり達なのだ。 ショップで生まれてすぐに、他の多くの赤ゆっくり達同様、過酷で理不尽な調教を受けたものの、 結局2週間以上購入されること無く赤ゆっくりの段階を終えた。 大抵はここでミキサーにかけられ繁殖用ゆっくりの餌になるが、 幸運にも比較的肌やお飾りがきれいだったことで、粉砕を免れる。 それだけではない。 その後、セットゆっくり達の待遇は明らかに好転していったのだ。 食事は味も香りも無いゼリー状の何かから、多少野菜の香りもするゲル状の何かにかわり、 量も満腹になるまで食べさせてもらえるようになった。 専用のおうち(透明ケース)と、飼いゆっくりらしいおトイレ、ベッド(ダンボールの切れ端)まで与えられた。 そして、成体まで育った頃、待望の『おちびちゃん』まで手に入った。 家族セットとして種類を揃えるため、相手は選ばせてもらえず、同種同士でつがいを作らされた事、 全員にんっしんさせるために、雌雄の役割分けをさせてもらえず、例の繁殖用木箱によってお互いにすっきりーをさせられた事、 等々不満は残ったが、それでもこの母ゆっくり達はとてもゆっくりしていた。 『おちびちゃん』とは、貧弱で多産以外に種を残す方法の無いゆっくりにとって、 本能的に何よりも手に入れたい、ゆん生において最もゆっくりできる存在なのだから。 ゆっくりコーナーに、また一人客がやってくる。 その客を見たとたん、セットゆっくり達のスペースがにわかに騒がしくなった。 「あのおにーさんだよ。」 「わきゃるよー!きょうはちぇんたちをかってもらうよー!」 やってきたのは、記憶力の絶望的なセットゆっくり達でも顔を覚えるほどの常連お兄さん。 お兄さんとはいっても実際は50代には達しているであろう。 頭髪がすっかりはげ上がり、無精ひげがうっすらと伸びる顔には深いしわが刻まれている。 着ているスーツはすっかりくたびれて、猫背気味の姿勢と合わせて疲れ果てた印象を受ける。 「まりしゃ、おみじゅにうけるようになったんだよ!ゆっくちかっていっちぇにぇ!」 「ありしゅたちは、とっちぇもときゃいはよ!おはじきしゃんで、こーでぃねーとができりゅわ!」 「れいむたちのおうたをきいてね!ゆ~ゆゆ~!ゆっくり~!」 セットゆっくり達が、一斉にお兄さんにアピールを始める。 みんな、自分達もあのお兄さんに買われたいと思っているからだ。 なぜなら、このお兄さんはとてもゆっくり出来るお兄さんだと信じているから。 一番古株のありす一家などは、数こそ数えられないがこのお兄さんが、 これまでの数週間で10家族以上を買っていっているのを見ていた。 こんなに『たくさん』のゆっくりを飼ってくれるなんて、きっととってもゆっくりのことが好きなんだ。 そう、セットゆっくり達は思っている。 一方店員も、このお得意様の事はよく知っていた。 このお得意様が、これまでに確実に3桁の大台に乗る数の『特売品・ゆっくり家族セット』を購入していることを。 そして、このお得意様が、これまでゆっくり関連グッズやゆっくりフードを購入したことが無いことを。 「ゆわーい!おにーさん、れいむたちとゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」×6 この日お兄さんは、おうたの得意なれいむ一家を買っていった。 そしてこの4日後、れいむ一家のおうたを聞くことは、誰にも、永久にできなくなった・・・。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ここはゆっくりに優しくも無ければ、関心が高いわけでもない、普通の町。 この町のペットショップでは、今日も大量のゆっくりが生産され、販売され、消費されていく。 販売されるゆっくり達は、過酷なショップでの生活の中で、 飼いゆっくりとなり、優しい飼い主さんとゆっくりとした生活を送ることを夢見続ける。 だが、そんなゆっくりした飼い主となるような人間であれば、 しっかりと動物の育て方を勉強してからショップに来る。 そして、しっかり勉強しているならなおのこと、このショップのゆっくりの質が悪く、 ペットに向いていないことなどわかってしまうのだ。 結局、このショップでゆっくりが、まともな飼い主に購入されることなど100.0%無い。 過酷な調教による幼少期のゆっくり失調によって、上手く育てても一年も生きられないという、 明らかな不良品にも関わらず、このショップには苦情が一軒も来た事が無い。 その事自体が何よりも、購入されて以降のゆっくり達の未来を示す、証明なのだ。 ※おまけ おうたの好きなれいむ一家は、ダンボール箱に詰められてペットショップから運び出された後、 ずっと上機嫌であった。 「おちびちゃん!れいむたち、とってもゆっくりしたおにいさんにかってもらえたよ!」 「ゆわーい!れいみゅ、あみゃあみゃしゃんたべれりゅかなぁ?」 「そうだね。おにーさんにゆっくりしてもらえたら、きっとあまあまももらえるよ!」 「ゆっくちー!」 やがて、車のエンジン音が止まり、ダンボール箱がお兄さんの家に運ばれていることに、 れいむ一家も気付いた。 「おきゃーしゃん!」 「なぁに?おちびちゃん。」 「このはこしゃんを、おにーしゃんがあけたら、みんなでおうたをうたわにゃい?」 「ゆぅー!とってもゆっくりしてるね!」 「しょーだにぇ!れいみゅたちのおうたで、おにーしゃんにゆっくちしてもらおうにぇ!」 「ゆっくち!ゆっくち!」 そして、箱が開けられた。 「おにーさん!ゆっく『ぽいっ!』ゆぐっ!『ごくん』・・・ゆぅ?」 母れいむがお兄さんに話しかけようとした瞬間。 お兄さんの手から、小さな筒状のモノが束ねられた、『何か』が投げられた。 母れいむの口の中に・・・ 「お、おにーさん?さっき『ぼちゅんっ!!』びぇぅっ・・・・・・」 母れいむが『何か』を飲み込んで数秒後、その『何か』は母れいむの中で破裂し、 母れいむの喉、目、あにゃる、まむまむは、その内圧に耐えられず、同時にはじけ飛んだ。 ・・・それは、爆竹だった。 「おきゃーしゃん!ゆっくちしちぇー!」 「ぺーりょぺーりょ!ゆっくちしちぇにぇ!」 「おにーしゃぁあん!!おきゃーしゃんをたすけてあげちぇにぇ!」 赤れいむ達は、何が起きたのかわからなかった。 『飼い主さん』に飼われたらゆっくりできる、それがこの一家の常識なのだから。 だが、そんなことは、お兄さんにとってはどうでもいい事、 いや、むしろそうだからこそ、お兄さんにとっては好都合であったのだ。 母れいむは、家族の中では一番幸福だったであろう。 この後、自分が産み、愛情を注ぎ、お歌を教えたおちびちゃん達が、 一匹づつ可愛らしい姿と、歌声と、命を失っていく姿を見ることなく生涯を終えることが出来たのだから。 少なくとも、絶望の中で3日後の夜に発狂して、自らの腹を食い破り永遠にゆっくりした、長女れいむよりは・・・ 餡小話掲載作品(餡子ンペの投票期間が終わったので整理。またちゃんと整理します。) 『町れいむ一家の四季』シリーズ 裏話・設定編(時代問わず) ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 本作品 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか ふたば系ゆっくりいじめ 753 原点に戻ってみる ふたば系ゆっくりいじめ 762 秋の実り 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけはそうでもない) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道(おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 734 未成ゆん(おまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 678 飼われいむはおちびちゃんが欲しい(おまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけ) 夏-1-6. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけ) 夏-1-7. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(仮) ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 662 野良ゆっくりがやってきた ふたば系ゆっくりいじめ 807 家出まりさの反省 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 生まれるゆっくりの大半が足りないゆになると思うんだが ギリギリの調整してるんだろう多分 -- 2019-05-03 02 12 53 おまけが本編 -- 2014-11-06 21 59 39 虐待はなかったけどゆっくりのペットショップ残酷物語はとてもゆっくりできるね! こういうペットショップものをみる度に実際に赤ゆが買えてハンダゴテでぷ~すぷ~す出来たら どんなにしあわせだろうとか思っちゃうんだよね -- 2011-10-28 01 29 14 これがゆっくりショップか…すげぇな -- 2010-11-14 19 35 02 かわいそうなおちびちゃん… -- 2010-07-16 23 21 58 ゆっくりできたよ -- 2010-06-14 01 45 02
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時をかけるまりさ 後編 23KB ※俺設定 ※いろいろと被るかもしれません ※3回に分けると思ったけど4回にします ※ユ○ルイネタじゃないです ※今後、ユ○ルイにも絡ませません ※ただの単体SSです 時をかけるまりさ 中 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 じねぇっぇぇえ!!!! じねっぇぇぇえええ!!!! ばでぃざのがわいいでぃぶどぉぉおお!!!!! おぢびじゃんんをごろじだぁぁっぁぁあぁ!!!! にんげんばぁっぁぁぁぁ!!!!!!! じねぇっぇぇえええええ!!!!! まりさは心の中でさえ、平穏な心を保てなくなっていた。 心の中の声でさえ、痛々しく苦しい濁音交じりの怒声になっていた。 それほどまでに、まりさの怒りは衰えることがなかった。 『もう何回目かわかんなくなっちゃったよ!!! 1万回だったかな?2万回だったかな? それとももっとたくさんだったかな???』 頭の中の声が言うように、もう数え切れないくらい、 まりさは、何度も何度も人間に立ち向かっていった。 なんがいばまげようがじっだごどじゃないんだぜっぇぇええええ!!!!! ゆっぐりごろじばいげないごどなんだぁぁぁぁ!!!! ごんなごどばぁっでばぁっぁぁああ!!!! いげないんだぜっぇぇぇえええ!!!! じねぇっぇえええ!!!! ばでぃざのぉおおおぉ!!! でぃぶどぉおぉおお!!!!! おぢびじゃんをおぉおぉおおお!!!! がぇずんだ 「ぜっぇヶrkjrcんfrsmvhんtyしd!!!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 どぼぢでっぇぇぇぇえ!!!! どぼぢでっぇぇぇえええ!!!! どぼぢでっぇえええ!!!! ばでぃざばぁぁっぁあ!!!! にんげんざんにんがでないのぉぉおぉお!!!!!! 『いい加減、諦めたら??? 実は、自分でもとっくの昔に気づいてるんでしょ??? どうあがいても人間さんに勝てないって・・・』 だがらぁっぁぁあ!!! ぞれがどうじだんだぜっぇぇえええ!!!! ばでぃざのぉおぉおおおお!!! だいぜづなぁっぁあぁ!!!!! だいぜずなぁぁぁああ!!!! でいぶがぁっぁああああ!!!! おぢびじゃんがっぁぁあああ!!!!! にんげんざんにがでないがらどがぁっぁああ!!! がんげいないんだぜっぇえええ!!! でいぶのがだぎぃいいいい!!!! おちびじゃんのがだぎぃいいいぃ!!!! じねぇっぇぇえええ!!!! ぜっだいにじねぇぇえええええ!!!! ぜっだいに 「じねぇmkfjぇくcんfybsんddshvhぶskかdrgせyfhfんcbsでryついえ!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 ど・・・ぼ・・・・ぢ・・・で・・・ 薄れ行く意識の中、まりさは最後の最後まで、 人間に対する憎しみを燃やし続けるまりさ。 『ふぅ~ん。 ただのバカかと思ってたけど、 ものすごく家族思いっていうことだけは、 認めてあげるよ!!!!』 ぞ・・・れが・・・ど・・・ぼぢ・・・だ・・・ 『正直に言いなよ!!! 何をしたってまりさは人間さんに勝てないって!!! ここまで頑張ったんだから、バカにしたりしないよ!!!』 ばでぃ・・・ざ・・・ば・・・ じら・・・ながっだ・・・ にんげんざん・・・ごんなに・・・づよい・・・なんで・・・ もう・・・なにをじで・・・・も・・・ がで・・・る・・・ぎが・・・ 『正確には、人間さんが強すぎるんじゃなくて、 まりさが弱すぎるんだけどね!!!』 ぞれば・・・ない・・・ばでぃざば・・・ もりの・・・おうじゃ・・・ にんげんざんいがいなら・・・ 『そうなんだ!!! まりさは森の王者だから、人間さん以外なら 勝てるんだね!!!!』 ぞうだ・・・ にんげ・・・ん・・・ざん・・・いがい・・・ な・・ら・・・ 『じゃあ、もう一回、時間を戻してあげる!!!』 でも・・・ばでぃざば・・・ にんげんざ・・・んにば・・・かでないんだ・・・ 「ぜ・・・・ゆっ!?」 「ゆっくりしていってね!!!まりさ!!!」 「「「「「おとうしゃん!!!!ゆっくちちていってにぇ!!!」」」」」 まりさの目の前には、れいむと、5匹の子供たちがいた。 まりさが狩りに行くため、巣から出て行く前までに時間を戻されていたのであった。 まりさは信じられなかった。 幾千幾万と見続けたれいむと子供たちの残骸。 その残骸だったはずの家族が今、目の前で、ニコニコと笑っているのだ・・・。 まりさは嬉しさのあまり、瞼に涙を溜めた。 れいむ・・・ おちびちゃん・・・ まりさは・・・みんなのためなら・・・ どんなことでもするよ・・・ みんなが生き残るなら・・・どんなことでも・・・ まりさは人間さんには適わないけど・・・ それでも・・・それでも・・・ まりさは・・・ まりさは今、久々に見る家族の元気な姿に、号泣寸前であった・・・ 「み・・・みん・・・みん」 『ゆっくりしてる場合じゃないよ!!! あと少しで人間さんが来るよ!!! ゆっくりしていないで早く逃げてね!!!』 まりさの頭の中で声がした。 そうだ・・・ 今なら・・・ 今ならっ!!!! 間に会うっ!!!! 「みんなぁぁぁっぁああ!!!! ゆっぐりじないでっぇぇえええ!!! ばやぐにげるよぉおぉおおお!!! ごわいにんげんざんがあぁぁああ!!! ちがづいでるよぉおおおぉ!!!!」 まりさは泣き喚いた。 その声にれいむや子供たちは、一瞬、固まり、 しばらくした後に・・・ 「きょわいよぉおぉおおぉお!!にんげんしゃんはぁぁぁあ!!!きょわいよぉお!!」 「ゆんやぁぁああ!!!!ゆっくちできにゃいぃいいい!!!」 「もうやじゃぁぁぁぁあああ!!!!おうちきゃえるぅうぅううl!!!」 「どぼぢでしょんにゃこちょいうにょぉぉおおぉおおぉ!!!!」 「おとうしゃんん!!!おきゃあしゃんんんん!!!たしゅけちぇぇぇえ!!!」 下腹部をプルンプルンと震わせて、転げまわるように泣き出す子供たち。 「まりさ・・・おちびちゃんたちがこわがってるよ・・・」 れいむもまた、体を小刻みに震わせる。 みな一様に、ゆっくり出来ない声をあげたまりさを、 畏怖の視線で見つめだす。 自身の逸る気持ちを思わず、声にしてしまい、 家族に必要以上に不安にさせてしまったと、気づき、 失敗したと思うまりさ。 「ゆ゛っ!!! ご・・・ごべんねぇええ・・・ でも・・・にんげんざんが・・・ちがづいでるのば・・・ ぽんどの・・・ごどだぜ・・・」 まりさのもまた、体を震わせていた。 早くこの場から家族を連れて立ち去りたい。 それだけしか頭になかった。 「どぼぢでぞんなごどをいうの・・・」 れいむは、怖がりながら問いかける。 さっきまでゆっくりしていたまりさが、 なんでこんなにゆっくり出来ないことを言うのか、 不思議でたまらなかった。 「おちびじゃんだぢ・・・ ごわがらぜで・・・ごべんねぇ・・・ ぼ、ぼら・・・おどうざんの・・・ おぼうじのながに・・・ ゆっぐりじないでばいっでねぇえ・・・」 まりさは、自身の帽子を脱ぎ、 その中に、子供たちを詰め込んでいく。 「おとうしゃんんん!!!きょわいよぉお!!!」 「しょうだよぉおお!!!もっちょゆっくちちようよぉおぉ!!!」 「きょきょはみんにゃのゆっくちぷれいしゅにゃんだよぉお!!!」 「ゆっくちちちゃいよぉおぉおお!!!」 「ゆんやぁぁあ!!!!どぼぢでしょんなこちょいうのぉぉぉぉ!!!」 相変わらず、泣き続ける子供たち。 それをお構いなしに、無理矢理、帽子に詰め込んでいく。 「いちゃいぃぃい!!!」 「ゆっくちぃいぃいい!!」 「つぶりぇりゅぅうぅう!!!」 「やめちぇぇええええ!!!」 「だちてえぇぇぇええ!!!!」 無造作に帽子に詰められて、それぞれ、悲鳴を上げる子供たち。 そんなことは一切無視するまりさ。 まりさは、もうすぐ襲い掛かってくるだろうと思われる人間への恐怖で、 いっぱいであった。 今、ゆっくりしてたら、殺されてしまう。 まりさは、それ以外のことは考えられなくなっていた。 何万回と挑んで負けた記憶が、ここに来て、やっと餡子に定着したのか、 自分より圧倒的に強い人間たちが、自分たちを潰しにやってくるという恐怖のあまり、 体はプルプルと震え、子供たちを入れるおさげも痙攣を起こし、 入れる最中に急に止まってしまったり、 さらには、れいむの前だというのに、チョロチョロとしーしーを 漏らす醜態を晒してしまった。 ブリュ ブリリィイィイ!!! まりさは、強く目を閉じた。 なんと、抑えきれない恐怖が、うんうんまで漏らしてしまったのだ。 まりさの自尊心は、この時、ポキッと折れてしまった。 いくらなんでも、人間に対して、恐怖心を持っているとはいえ、 最愛の妻の前で、しーしーどころか、うんうんを漏らすとは・・・ 自称、森の王者と名乗っていたことに対して、 まりさは、物凄く恥ずかしくなった。 こんなに人間さんを恐れるなんて・・・ こんなに人間さんが怖いなんて・・・ まりさはかっこ悪い・・・ 大好きなれいむの前で・・・ しーしーさんだけじゃなくて・・・ うんうんさんを漏らすなんて・・・ なんてかっこ悪いんだ・・・ 「ゆ゛ぐっ・・・ゆ゛・・・」 目を閉じたまま、まりさは泣き声を押し殺した。 恐らく、れいむはこんなかっこ悪い自分を見て、ドン引きしているだろう。 なんて情けないんだと言わんばかりに、ただひたすら泣き続けるまりさ。 まりさは、自身のゆん生の中で、心の底から後悔をした。 自分が人間に適うなど思っていた驕りに。 まりさは弱かった。 人間と幾度戦った結果、やっとそのことに気づいた。 そして、餡子には人間への恐怖が今、まりさを完全に支配している。 体のコントロールはまりさの意思に反して、体中の餡子が悲鳴を上げている。 その事実に気づいた時、まりさは人間には絶対適わないということを、 ここで再度理解したのである。 「まりさ・・・」 無様に体を震わせて、時々、ピクピクと痙攣を起こして、動かなくなると思ったら、 しーしーやうんうんを漏らすまりさを見て、案の上、ドン引きしているれいむ。 「ゆ゛っ!!!こんなしてるばあいじゃないんだぜっぇええl!!!!!」 まりさは、れいむの声を聞いて、やっとのことで我に戻った。 「ここはにんげんさんがくるから!!! ゆっくりしないではやくにげるんだぜっぇぇえ!!!」 まりさは、そういうや否や、即、その体をピョンピョンと弾ませて、 森の奥深く目指して、全力疾走していった。 「まって・・・まりさ・・・れいむには・・・あかちゃんが・・・」 まりさに着いて行こうと、身重の体に鞭打って、 まりさのスピードに付いて行こうとするれいむ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 まりさはゆっくりしないで、とにかく森の中へ目指していく。 森の中なら安全だ・・・ 人間もそこまでやってこない・・・ 森の中へ行くんだ・・・ 急いで森の中へ・・・ 「ばで・・・ざ・・・ま・・・で・・・」 れいむが苦しそうに息を切らしているのにも関わらず、 れいむのことを無視し続けるまりさ。 「ゆげっぇえええ!!!」 「ゆっくちできにゃいぃいいぃ!!!!」 「つぶれりゅうぅうう!!!!」 「れいみゅぅうう!!!あんこしゃんはいちゃだめぇっぇえ!!!」 「おとうしゃんんん!!!ゆっくちちてぇぇぇええ!!!!」 まりさが、飛び跳ねる度、帽子の中の子供たちが、苦しそうな声を上げる。 恐らく、乗り物酔いにでもあったように、 急激な揺れに耐え切れず、餡子を吐いている子供もいるようだ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 だが、そんなことは一切、気にせずに、ただ走り続ける。 その足取りはドンドン速くなっていく。 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ まりさの頭の中には、もう家族のことは頭になかった。 人間から逃げる。 これ以外のことは何も見えないし、聞こえない。 もうひたすら逃げることに固執していた。 「ばで・・・も・・・だ・・・め・・・・」 れいむが苦しそうな声を上げた瞬間、 ブジュ!!! ブリリリリィイィイ!!!! 何か、まりさは、ふとれいむがいる後ろを振り向いた。 すると、まむまむから、ドロドロになった餡子が流れ出て、 苦しそうに横たわっている顔色の悪いれいむがいた。 あんよとまむまむが薄皮一枚で分かれているゆっくりにとって、 急激な運動は流産の原因にもなるため、胎生にんっしんの場合、 絶対安静が必要である。そのため、にんっしんしているゆっくりは、 その間は巣に徹底して閉じ篭るのが常識なのだが・・・。 まりさはそのことをすっかり忘れていた。 餡子の中には、小さなリボンと帽子が2~3個混じっていた。 おそらく、この餡子は、胎ゆっくりであろう。 「ゆあぁっぁぁぁぁぁ!!!どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!」 まりさは思わず声を上げた。 バカな! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために!! あそこにいたらみんな殺されていた!!! だから逃げたのに!!! どうして!!!! まりさの頭の中は混乱していた。 『それはそうだよ!!! れいむはにんっしんしてたんだよ!!! あんなに激しく運動したら流産してしまうよ!!!』 まりさの頭の中で、再び声がした。 嘘だっ!!! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために・・・ 『にんっしんしているれいむもいるんだからもっと考えてよ!!!』 ゆっくりしてたら人間さんがやってきて・・・ れいむとおちびちゃんたちが・・・・ それにゆっくりしないで急げって言ったのは・・・ お前じゃないか・・・ 『だからといっても、これはゆっくりしてなさすぎ!!! その結果、れいむのお腹のおちびちゃんたちがみんな死んじゃったよ!!! そんなこともわからないなんてバカなの?死ぬの?』 そんなこと・・・ そんなこと・・・ そんなこと・・・ まりさは、何もかもがおかしくなっていた。 森の王者だった自負は、砕け散り、 守るはずの家族を自分のせいで殺してしまい、 まりさの中で何かがおかしくなっていた。 『しかし、お笑いだね。 人間さんに勝てるとか言ってた割には、 人間さんに勝てないってわかると、 ビクビク震えて怖気づくなんて・・・』 やめろ・・・ 『その上、しーしーやうんうんまで出して・・・ かっこ悪いよ!!! しーしーやうんうんに塗れて、 おー臭い臭い!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ 『さらに、れいむにドン引きされて、 情けなく涙なんか流しちゃって!!! ホント無様だね!!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『しまいには、れいむのお腹のおちびちゃんたちを 殺しておいて、 どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) とか・・・・ ホント、まりさはバカなんだね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) だって!!! ホント、かっこ悪いね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『ねえ、どぼぢで辞めないといけないの? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢで辞めないといけないのぉぉお!!!!(笑)』 やめ 「ろっでいっでるのがぎごえないのがぁぁぁっぁぁぁぁdfkljcvmfrヴんlthmszんdfyglvrtm!!!!!」 まりさは、修羅の形相で、まむまむから餡子を流して、 苦しそうにしているれいむに向かって睨みつけていた。 「ゆっ・・・れい・・・む・・・これ・・・はま・・・ちがい・・・なんだ・・・」 ふと、我に戻り、気が抜けた表情で、 れいむに誤解を解こうとする。 「れい・・・む・・・だいじょ・・ぶか・・・なんだ・・・ぜ・・・」 餡子を垂れ流して、苦しそうにするれいむに近づいていく。 「まりさ・・・がわるかったんだ・・・ぜ・・・・ おちび・・・ちゃんは・・・また・・・つくれ・・・ばいい・・・だぜ・・・」 額から汗を流し、れいむから視線を逸らすまりさ。 「・・・じ・・・ね・・・」 れいむは、まりさを睨みつけて、呪詛の言葉を投げかけていた。 「ゆっ!?」 れいむの思わぬ言葉に仰け反るまりさ。 「ゆっぐり・・・でぎないばでぃざば・・・ゆっぐりじ・・・ね・・・」 そんな・・・ まりさは・・・ れいむの・・・ まりさはショックを隠せなかった。 最愛のれいむから、ゆっくり出来ない言葉を言われて・・・。 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁあ!!! ゆっぐりじねぇぇぇええええええええ!!!!!」 れいむの怒りの叫びが、森に響き渡る。 『ホント無様だねぇ~!!! ねぇ、最愛のれいむに死ねって言われるのって、 どんな気持ち!? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 再び、まりさの頭の中に声が聞こえ始めた。 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでうるさいのぉぉお!!! ぱぴぷぺぽぉぉおぉお!!!!ぱぴぷぺぽぉぉぉお!!!』 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 うるさいっ!!! 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁぁっぁぁあぁあ!!!!ゆっぐりじ!!!!」 その時であった。 まりさは空高く舞い上がり、れいむに圧し掛かった。 「ゆぶっ!!!!」 れいむの体から体内の餡子が溢れ出た。 「じねぇぇぇぇええ!!!! じねぇぇぇぇぇぇえええ!!! じねlfkljdmヴォフgンmvtヌモgdvnygvmtノイsンrtm!!!」 まりさは、れいむの体の上を何度も飛び跳ねた。 何度も何度も飛び跳ね、辺りには餡子が撒き散った。 目の色を真っ赤にして、とにかく一心不乱に飛び続けるまりさ。 いつしか、帽子も勢いに負けて、まりさの頭から転げ落ちた。 そして・・・。 「ゆげっぇええ!!!」 「「「「れいみゅぅうぅうう!!!!」」」」 まりさの帽子の中に入っていた子供たちが次女のれいむを押しつぶしてしまった。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 次女のれいむは体から、餡子を漏らして、断末魔の声を上げていた。 「れいみゅぅうぅう!!!ゆっくちぃぃいい!!!」 「ぺ~りょぺ~りょ!!!どぼぢであんごしゃんででぐりゅのぉぉお!!!」 「ゆんやぁぁぁああああ!!!どぼぢでまりしゃのおねぇしゃんがぁぁあああ!!!!」 長女のれいむ、三女のまりさ、四女のれいむは、次女のれいむの体を舐めて、 ひたすら傷を治そうとする。 「おとうしゃんんんん!!!おねえしゃんがいちゃがってるよぉおぉ!!!」 末っ子のまりさはひたすらまりさに呼びかける。 「じねぇjねjしんvもいうvmrのあいsmvんとあ!!!!!」 だが、そんな子供たちのことなど、気にせずに、 ひたすら、れいむの体の上で飛び跳ねるまりさ。 「も・・・ちょ・・・ゆっく・・・ち・・・しちゃか・・・ちゃ・・・」 「「「「れいみゅぅうううぅうううぅうぅうううううう!!!!!!」」」」 次女が死に、大きな声でなく子供たち。 「ゆふぅ・・・ゆふぅ・・・」 まりさが落ち着いた時には、れいむは皮だけになっており、 辺りは餡子塗れになっていた。 息を切らしながら、まりさは、泣きじゃくる子供たちを見た。 「ゆんやぁぁぁああぁぁああ!!!!」 「れいみゅぅううぅうう!!!!!」 「もうやじゃっぁぁぁああ!!!おうちかえるぅうぅうう!!!!」 ふと、我に返り、 子供たちの泣く姿を見て、ここまではいけないと思うまりさ。 あのれいむは、ゲスだった。 まりさがせっかく、人間さんから逃げる手引きをしてあげたのに、 一生懸命に、怖い怖い人間さんから逃げるのに頑張ってる 森の王者のまりさに向かって、死ねだって? そりゃ・・・お腹のおちびちゃんたちにはひどいことをしたと思ってるよ・・・ でも・・・あれは必要な犠牲だったんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・悪いのはすべて人間さんなんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・怖いのはすべて人間さんなんだ・・・ 森の王者のまりさでも、怖い人間さんに勝てなくても仕方がないんだ・・・ そんなこともわからないんなんて・・・あの声もゲスなんだ・・・ バカなんだ・・・だって・・・人間さんは怖いんだよ・・・ 人間さんのことを考えると体の震えは止まらないし、 しーしーさんやうんうんさんを漏らすのも仕方がないんだよ・・・ 森の王者のまりさだって・・・人間さんが怖いんだ・・・ そうだ・・・このおちびちゃんたちも・・・ 人間さんが怖いんだ・・・だから泣いてるんだ・・・ まりさのかわいいおちびちゃん・・・ 泣かないでね・・・・ 人間以外なら・・・一番強い森の王者のまりさの子供なんだから・・・ 泣かないでね・・・ まりさは、にこやかな笑顔で、子供たちに話しかけようとした。 「おちびちゃ」 「ゆっくちできにゃいくしょおやはゆっくちちね!!!」 まりさが心配の声を上げようとした矢先、 末っ子のまりさが、涙を流しながら、まりさを睨みつけた。 次の瞬間、 「ゆべぇ!!!」 末っ子のまりさはまりさのによって、潰された。 「おやにしねっていうげすはせーさいするよ!!! まりさはもりのおうじゃなんだよ!!! にんげんさんいがいなら!!!つよいんだよぉおお!!!!」 目が虚ろになり、焦点がどこかに向いているまりさ。 「さぁ、おちびちゃんたち!!! はやくにんげんさんからにげようねぇっぇええ!!!」 再び、にこやかな笑顔で子供たちに話しかけた。 「ゆびぃいいぃいい!!!ころしゃにゃいでぇえええ!!!」 「ゆんあぁぁああぁぁぁああ!!!!しにちゃくないよぉおぉお!!!」 「おきゃあしゃんんん!!!たすけちぇぇええええ!!!!」 残った子供たちは、みな、まりさをもう、父親とは思っていなかった。 ゆっくり出来ない何かだとしか見えていなかった。 「おちびちゃんたち・・・ いいかげんにしてよね・・・ そんなおとうさんがいやなら・・・」 まりさは、笑顔を保ったまま、三度飛び掛ろうとあんよに力を入れた。 「う~う~あまあま~」 その時であった。 れいむと、末っ子のまりさの餡子の匂いに釣られて、 れみりゃがやってきたのだ。 「「「れ、れ、れ、れみりゃだぁぁぁぁあ!!!」」」 子供たちは、一斉に泣き叫んだ。 「ゆぁぁぁっぁあぁっぁああああ!!!!」 まりさもまた、しーしーとうんうんを漏らしながら、 叫び声を上げた。 「おまえだぢばぁぁぁああ!!! ばでぃざのみがわりになるんだぜっぇぇえええ!!!!」 と、言い残し、全力疾走するまりさ。 「どぼぢでじょんなごじょいうのぉぉお!!!」 「じねぇぇええ!!!おまえなんがぁぁ!!!おやじゃにゃいぃい!!!」 「ゆっぐりじねぇぇぇええ!!!」 子供たちは、それぞれ、まりさに向かって、罵声を浴びせた。 「う~あまあまだど~」 れみりゃは子供たちを手に取り、食べ始めた。 「「「ゆんあぁぁぁぁっぁあぁっぁfkjkhdvんfmんあぅm!!!!!」」」 子供たちの悲鳴を聞き、さらに加速するまりさ。 まりさは森の王者なんだ!!! 人間以外だった勝てるんだ!!! でも!!! れみりゃは別なんだ!!! れみりゃだけは!!!! まりさは森の王者!!! でも人間さんとれみりゃだけは!!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! 飛び跳ねるた度に、うんうんとしーしーを撒き散らすまりさ。 その姿は、誰が見てももう・・・。 森の王者とはかけ離れた姿。 「う~めいんでっしゅだど~」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 顔中が穴だらけになり、息絶える寸前のまりさ。 「う~おなかいっぱいだど~」 どうして・・・ どうして・・・ どうして・・・ こうなった・・・ どこでまりさのゆん生はおかしくなったんだ・・・ 『教えて上げようか!!! どぼぢでこうなったか!!!(笑)』 うるさい・・・ おまえなんか・・・ おまえなんか・・・ 『しかし、ホント、笑いが止まらないね!!! 人間さん以外にもれみりゃにも勝てないんだね!! それで森の王者って!!! ホント、おかしいね!!!!』 もういい・・・ 殺して・・・ まりさは・・・ 疲れた・・・ もういい・・・ 『いやいや、どうしてこうなったか知りたいっていったのは・・・ まりさだよ!!! だから、教えて上げるよ!!!』 もう・・・戻りたい時間なんか・・・ない・・・ 『そりゃそうだね!!! あんなゲス(笑)な家族なんて見たくないんでしょ!!!』 そうだ・・・ あんなゲスども・・・ 見たくもない・・・ あんな奴らのために・・・ 人間に戦いを挑んだなんて・・・ なんて・・・バカだったんだ・・・ 『違うよ!!! あの時は、そうだったかもしれないけど・・・ 最初はまりさ自身のために人間に戦いを挑んだんだよ!!!』 嘘だっ!!! そんなこと・・・ 『まあ、いいよ・・・。 教えて上げるね!!!ゆっくりと・・・』 もういいって言ってるじゃないか・・・ もうまりさは・・・ 『いやいや、ここまでいろいろと時間を戻して上げたんだ・・・ せめて・・・ちょっとだけ私に付き合ってよ・・・』 もう嫌だ・・・ 何も見たくない・・・ 『大丈夫だよ。もう痛い目に会うこともないから!!! 安心してね!!!』 もう・・・何も・・・ 『じゃあ、まりさのゆん生がどこでおかしくなった教えて上げるね!!!』 ボロボロになったまりさの体が、光に包まれて消えていった・・・。 つづく あとがき 次回、完結編。 これで終わりです。 自作からは読み切りにします。 連載モノだと、区切るのが難しい。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転 ふたば系ゆっくりいじめ 286 飾りの価値は 始 ふたば系ゆっくりいじめ 292 時をかけるまりさ 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 299 時をかけるまりさ 中編 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 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全自動すっきり阻止機 4KB 全自動すっきり阻止機 老人には、金と暇と発明趣味とゆ虐趣味があった。 だから、定年退職後、その有り余る老後を、ありとあらゆるゆ虐装置を作る事に費やした。 それらの内の一つが、全自動すっきり阻止機だ。 見た目はただの長方形の薄い板である。そして、真ん中には一本の線が引かれている。 実演。 老人が朝の散歩をしていると、道端で二匹のゆっくりが交尾をしているのを発見した。 「ゆっゆっゆっ……」 「ゆはっゆはっゆはっ!れいむのまむまむ、すごくきゅんきゅんしめつけてくるのぜ! れいむのまむまむはさいこうの名器だぜ!有数の名器なのぜ!」 突くまりさ。突かれるれいむ。 両方共顔は真っ赤に染まり、よだれを垂らし、白目をむき、息を弾ませ、体液はにじむ。 まりさのピストンは激しさを増し、クライマックス、同時絶頂を迎えようとしていた。 老人は、素早く全自動すっきり阻止機を、二匹の下に滑り込ませた。 「ゆぐっ!ゆぐっ!ゆぐっ!まりざぁぁぁぁぁ!でいぶいっちゃう、いっちゃうよぉ!」 「まりざもだぜぇぇぇぇぇ!でいぶとどうじにいっちゃうんだぜぇぇぇぇぇ!」 そして、まさに最後の一刺し、れいむの子宮を貫く一撃を食らわせる直前。 全自動すっきり阻止機が真ん中から二つに割れ、二匹を引き剥がした。 「ずっぎ……」 消化不良になったので、二匹の声は途中で止まってしまった。 「どぼじでずっぎりでぎないのぉぉぉぉぉ!!!?」 二匹が同時に叫ぶ。 この全自動すっきり阻止機は、ゆっくりが乗ると地面側の細かい穴から圧縮空気を噴射し、 エアホッケーやホバークラフトの要領で、少し宙に浮かぶ。 重量センサーが二匹の体重を正確に検知し、常に水平を保つように空気の噴射量を調節するので、 ゆっくりが転がり落ちる事は無い。 そして、交尾中のゆっくりが絶頂を迎える直前を、 熱センサー、音センサー、重心センサー、振動センサーで感知し、 線の部分で前後に分かれ、移動するという仕組みになっている。 ある程度時間が経ち、性欲が僅かに薄れたところで、もう一度くっ付く。 これが、シートを取るか、シートの電池が切れるまで続けられる。 二匹を乗せたシートがくっ付き、交尾が再開された。 「ゆっゆっゆっ……」 「ゆはっゆはっゆはっ!れいむのまむまむ、さっきよりもきゅんきゅんしめつけてくるのぜ! れいむのまむまむはぴっちぴちだぜ!セブンなのぜ!」 そして、二匹は二度目のクライマックスを迎える。 「ゆっぐぅぅぅぅぅ!!!でいぶいっぢゃうよぉぉぉぉぉ! かわいいでいぶのサーモンピンクのまむまむ、ひくひく痙攣じでいっぢゃうぅぅぅぅぅ!!!」 「でいぶのしめつけすごいのぜぇぇぇぇぇ! 粘膜がぺにぺににねっとりからみついてくるのぜぇぇぇぇぇ!んぼぉぉぉぉぉ!!!」 全自動すっきり阻止機が前後に移動した。 「どぼじでばりざは可愛いでいぶをずっぎりざぜでぐれないのぉぉぉぉぉ!!!」 「どぼじででいぶのまむまむ離れちゃうんだぜぇぇぇぇぇ!!!」 二匹の荒い息が収まりかけた頃、全自動すっきり阻止機はまたくっ付いた。 「ゆっゆっゆっ……」 「ゆはっゆはっゆはっ!れいむのまむまむ、ぎゅるぎゅるしめつけてくるのぜ! れいむのまむまむはスパイラルだぜ!QyuQyuスパイラルなのぜ!」 三度目のクライマックス。 「ゆっがぁぁぁぁぁ!こんどはいかせてねっ!?でいぶのぐちゅぐちゅのまむまむに ばりざの特濃孕み汁ぶじまけてねっ!?」 「いわれなくても、そうするんだぜ!こんどこそ、でいぶのいちばんおくに、ばりざざまの あかちゃんのもと注いでやるんだぜぇぇぇぇぇ!んほぉぉぉぉぉ!!!」 全自動すっきり阻止機始動。 「どぼじでしぼりたてこってりざーめんみるくこないのぉぉぉぉぉ!?」 「どぼじででいぶのスパイラルまむまむがしめつけないんだぜぇぇぇぇぇ!?」 全自動すっきり阻止機がくっ付く。 クライマックス。 離れる。 くっ付く。 クライマックス。 離れる。 くっ付く…… 二匹の目は充血しきって、白目が真っ赤になっている。 目の焦点は合っていなくて、愛液、カウパー、汗、よだれ、涙でどろどろになっている。 発射準備万端の精子餡が溜まり、まりさの陰茎は、通常の倍以上に膨れ上がっている。 その分、まりさの体は少し縮んでしまっている。 延々とすっきりできない状態が続く。セマンズ法である。 「おねがいだからはやぐずっぎりざぜでぇぇぇぇぇ!!!でいぶもう死んじゃうぅぅぅぅぅ!!!」 「だっだらもうまむまむ離れていくんじゃあないんだぜぇぇぇぇぇ!?」 老人はまりさの、更に肥大化して、体積が顔と同じくらいまでになった陰茎を見て、満足した。 そして、二匹の下から全自動すっきり阻止機を取り除いた。 「こんどこそどうじすっきりずるよぉぉぉぉぉ!!!」 「でいぶぅぅぅぅぅ!!!」 「ずっぎりぃぃぃぃぃ!!!」 その瞬間、肥大化したまりさの陰茎から大量の精子餡が発射された。 陰茎に溜まった精子餡だけでなく、体内の普通の餡子もその勢いで放出し、 まりさは死んでまっ平らになった。 一方のれいむは、まりさのほぼ全ての餡子を膣から注入され、 倍以上に膨れ上がった後、目玉が飛び出し、口を大きく開けて、餡子を撒き散らしながら破裂した。 その光景を見守った老人は、満足そうな笑みを浮かべながらうなずき、自分の家へ帰った。 既存作 SS 妊娠過程 食葬 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ふたば系ゆっくりいじめ 19 賽の河原 ふたば系ゆっくりいじめ 24 れいむ死ね ふたば系ゆっくりいじめ 26 役立たず 絵 ゆっくりSAW ゆっくりサバイバー 自作SSの挿絵 挿絵 byゲームあき ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る おれも!! -- 2014-12-31 21 49 14 …買った!! -- 2014-12-25 16 17 04 めっちゃほすぃ…ところでゆっくりが漢字使っている件 -- 2014-12-13 11 45 16 いえ、これがなんと今なら198円ですぜ奥さん -- 2013-11-12 02 44 57 でも……お高いんでしょう~? -- 2013-08-20 16 46 30 主に顔がきめぇwwww -- 2012-10-31 22 38 04 自信作wwwwwwwww -- 2012-08-15 21 04 44 仕事を選ばない東亜重工 -- 2012-05-12 00 36 30 挿絵のジジイきめぇwww -- 2012-05-02 21 17 18 おい、早いとこ特許取りなよ!こいつぁ売れるぜえ。ワイルドだろぉ? -- 2012-03-22 03 02 26 神が、、、、、舞い降りた、、、、 -- 2012-01-04 03 27 30 この爺さん神ってるw -- 2011-12-22 15 11 51 この国は性にかんs(ry -- 2011-11-01 18 51 21 ノーベル賞モンだよこれ・・・ -- 2011-10-13 01 06 09 いいな、これ欲しい。 -- 2011-08-18 13 31 59 んほぉぉぉぉぉ -- 2011-01-06 18 52 34 気持ち悪っ -- 2010-11-02 15 31 58
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Wiki企画(案) 本ページはWiki独自で行う企画についてのページです Wiki企画/殿堂馬勝手に称号(第一回開催中08242400まで) ウイポの殿堂馬は中盤以降になると強くても称号が付かないことが多くなります でも折角配合して所有して活躍させた馬、なにも称号が無いのは物足りない なので本Wikiでアンケートを取って勝手に称号を付けてしまおうというのがこの企画 詳細は上記リンクへ
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「ふたば系ゆっくりいじめ 474 ドール/コメントログ」 きめぇ丸タイプがほすぃですなぁ -- 2010-08-31 21 37 54
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wiki登録方法 1. mixi登録している人 → mixiで化学生命工学科2010コミュに参加してください。 コミュ参加者はmixiのアカウントでログインできるようになります。 2. mixi登録していない or mixiとは別にwikiアカウントが欲しい人 → 右上の「このウィキに参加」をクリックして登録してください。 登録したメールアドレスに届く認証メールのURLをクリック後、しばらくするとログインできるようになります。 何か質問があったら ↓↓ のコメント欄へお願いします コメント 名前 コメント
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※注 意※ 設定的にはfuku3442と同じです。 飼いゆっくり 無事なゆっくり 頭のいいゆっくり ハートマン軍曹に負けず劣らずな量の暴言 原作キャラと交流のある鬼井山 ほかの漫画や小説のパロネタ 軍人鬼井山 虐待分ほぼ無し があります それが許せるならどうぞ。ごゆっくりと・・・・ あ、いや間違えたごゆっくりせず。 鬼井山の日常 朝~ 「ゆゆー!おはよう!おにいさん!あさだよ!」 むくり 「今日は目覚ましがうるさくない!!!奇跡的だ!!!!」 今日の目覚まし饅頭はれいむか。 居間に行きますか。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 説明~ 飛ばしてくれて結構です。 鬼井山の家の構造 屋根裏部屋 鬼井山の寝室 1F 居間、ゆっくりの寝室 地下室 拷問室、尋問室 鬼井山の家の周辺 庭 畑、各種倉庫、縛られたドス(キノコ抜きとられた後) 今鬼井山が飼っているゆっくり一覧 ゆっくりれみりゃ(人語を話すようになった、漢字が使える) ゆっくりぱちゅりー(体が生えた) ゆっくりゆうか(体が生えた) ゆっくりありす ゆっくりまりさ(ゲス口調なのに漢字が使える) ゆっくりふらん ゆっくりれいむ ゆっくりるなさ ゆっくりめーりん(人語を話すようになった、漢字が使える) ゆっくりちぇん ゆっくりみょん ゆっくりにちょり(前回からいたがカウントされてなかった哀れなゆっくり) 鬼井山と知り合いな人妖 上白沢慧音 子供のころ、慧音に教育されたため。 藤原妹紅 寺小屋に一度乱入してきて、それで知り合った。 稗田阿求 ゆっくりを虐待してるところを見かけて、知り合った。 紅・美鈴 紅魔館に売りに行くときに知り合った。 十六夜咲夜 人里で売ってたらたまたま出会った。 パチュリー・ノーレッジ 売りにきたときたまたま出会った。 鈴仙・優曇華院・イナバ 薬を売りにきてくれたとき知り合う。 因幡てゐ ゆっくり虐めてたらであった。 八意永琳 一度大怪我をしたときに見てもらった。 森近霖之助 森でたまたま出会った ルーミア 襲われかけて、知り合った ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 朝~ 鬼井山宅 居間 「NiceDay饅頭、変わったことはないよな?」 とりあえず聞いておく、なんかあったら困るし 「むきゅ。特に変わったことはないけれど、紅魔館から売って頂戴コールよ」 うーん、紅魔館かー。最近いってないからなぁ。元気かなぁ。パチュリーさんは・・・ 「あ、あと畑がいいかんじよ。そろそろ収穫時じゃないかしら?」 お、畑がいいかんじかー・・・うん、今日は収穫するか。 「肉が少なくなってます、買出しにいったほうがいいかもです。じゃおん」 あー、もうかぁ・・・ 「あ、各種茶葉とかもお願い。一番消耗が激しいのは緑茶よ。」 ふむ。 「報告終わりだぜ。ちなみにまりさはおなか減ったんだぜ。パン飽きたぜ」 なん・・・・だと・・? 「ん。朝食は・・・どする?パン以外となるとおはぎぐらいしか・・」 「「「「「それがいい!!!」」」」」 キ~ン・・・ み。みみが・・・・ 「うっせ・・・・わかった。おはぎな。めーりん。倉庫から新鮮なゆっくりたくさんもってきて。」 「じゃおん」 ~~中略~~ 朝~ 鬼井山宅、防音加工台所 「えーっと。まりされいむの皮をはいで」 ぴりっ ぴりぴりぴりぴり・・ 「「「ゆぎぃいいいいい!!やべでぇえええええ!!」」」 「ありす、ぱちゅりーはこのあとつかうからこいつらも皮はいで。」 べりっ、べりべりべりべり 「でゅぶぶぶぶぶぶぶばばばっばbでえええええ!!!どがいばじゃだぃいいい!!!」 「ぶっぎゅぅううううん!びゃべでぇえええええ!!!」 ふぅ。とりあえず準備完了 「れいむまりさの中身をボウルにうつして。」 「「「「ゆっ・・・ぢゅっ・・・・びゅっ・・・」」」」 「ご飯を用意して。丸めて。」 ぺたぺた。ぎゅっ。ぎゅっ。 「そこにあんこつけて。」 ぺたぺた。ぬりぬり 「完成!え?作り方が違う?知らん!」 ジョウズニデキマシター ~~~中略~~~ 朝~ 朝食後、鬼井山宅 「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」 「ごっそさん。」 ふぅ、今日はー・・・ 「れみりゃ、ふらん、ぱちぇ、めーりん。ついて来い 紅魔館いくぞ」 紅魔館なんだから元ネタを紅魔館メンバーにしてみる! 「ゆうか、れいむ、みょん、にちょりは畑仕事 まりさ、ありす、るなさは買出し。以上!」 「「「ゆっくりわかったよ!」」ぜ!」 「待ちに待った収穫ね。わくわくするわぁ。」 「「うー!」」 「じゃおん、わかりました。」 「むきゅ。荷物が多そうね・・・」 「大丈夫、すごい多いけど軽いから。」 はー、今日は普通の一日になるといいねぇ・・・ 昼前~ 紅魔館門前 到着! あとは通してもらうだけだな。 「めーりんさん、めーりんさん。仕事できました。鬼井です」 「あ、御菓子ですか?中で咲夜さんがまってますよ それにしても今回はゆっくりの量がおおいですね。どうしました?」 あ、其処に突っ込み入る? 「むきゅ、おにいさんのことだからたぶん紅魔館の面子と似た顔のやつをつれてこうとかそんなところよ」 な ぜ ば れ た し いや、少し考えればわかるか。 「あー、そうなんですかー? 私にはいまいちわかりませんがねぇー・・ ま、中へどうぞ」 「どもです。」 昼前~ 紅魔館本館内 「あ、鬼井さんですね?お待ちしておりました」 お、咲夜さん発見。 「どうもです。御菓子はシュークリームとエクレア。ついでに和菓子も持ってきました 和菓子の方はサービスですんで。お嬢様たちと食べてください」 「むきゅぅ。これが品物です。どうぞ。」 ・・・流石に5袋は多かったかな・・・? 「あら、本当にすごい量。食べきれるかわかりませんね」 と笑みを浮かべる咲夜さん ほんとに瀟洒だ。 「・・・あら?咲夜。その大量の袋は何かしら?」 こ、この声はッ! 「れ、レミリア様!?こんな真昼間からどうしたんです!?」 やべぇ!本物のレミリア様初めて見た!!!! 「あら、その人がうわさの菓子職人? …その大量のゆっくりは何?」 「あ、たぶん的外れなうわさでなければその菓子職人は俺です。 鬼井、と申します。 このゆっくりは俺の家で飼ってる・・まぁ、住民みたいなものです。」 「むきゅ。はじめまして。レミリア様。おにいさんのゆっくりぱちぇです。 わたしたちのことはゆっくり、とよんでいただければご光栄です。」 「・・・だそうです。お嬢様」 うぇー!緊張感がすげぇ!ここまで生きてきてこんな威圧は閻魔様と同じくらいじゃないか・・・? 「ふふっ、緊張しなくていいのよ。 とりあえず。お茶でも飲んでいく? お昼時だし。食堂も使っていいわよ。」 うぉおおおおお!?マジ懐広い!!はんぱない!!! 「ありがとうございます。ご光栄です」 紅魔館で食事できるなんて、マジ今日はついてるな!! 「食事まではご自由に散歩でもなさってください」 やっぱりすごい笑顔。いい笑顔だなぁ・・・ 「あ、鬼井とやら。少し話があるの。こっちきてくれる?」 「あ、はい、なんでしょう?」 ん?お嬢様が俺に話?何だろう・・・? 「野良のゆっくりっているじゃない? あれをどう思う?」 野良のゆっくり・・・? 「菓子職人としての私はお金であって材料であって、 個人としての私から見れば、忌むべき存在です。」 ・・・嘘をついても見抜かれそうだからなぁ。本当のことを一応いっておく。 「ふむ・・・・ わかったわ。ひとつだけ頼みたいことがあるの」 ・・・みょんな予感がする 「紅魔館の中庭にいつの間にか住み着いた野良ゆっくりをどうにかしてくれないかしら?」 ・・・・・やっぱりなぁー! 「えーと、ゆっくりゃも含めて、ですか? あとそのゆっくりはメイドさん達のペットだったりしませんか?」 ・・・おもに、ゆっくりゃが・・・ 「心配ないわ、咲夜も迷惑被ってるのよ。 気持ち悪いあいつらを触るのはイヤだし。何より効率的にできないのよ」 ・・・ふむ。 「それで私に頼んだ。ってことですね? 効率的にできて、アレを片付けられる、ということで。」 「そう、そうなの。あなた物分りがいいわね。 やってくれるかしら?」 ・・・・そういうことね。ふっふーん。 「断る理由は何一つとしてありませんし。私としては材料もてにはいって一石二鳥なので ・・・喜んで」 「頼んだわ。エモノは今あるかしら?」 「この拳と、袋があれば十分ですよ。 武装した大群や最初から敵対意思を持ったやつらを相手するわけじゃないですし。 不意打ちかませば・・・そうですね。10分もあればきれいにできます。」 「あら?私の従者より完璧じゃない。ここで働く気はない?」 「ありがとうございます。だけれど家が気に入っているので。 すみませんがお断りさせていただきます。ゆっくりを片付けてきちゃいますね。」 ~~~中略~~~ 「えーっと。この、にわたくさんにひろがる、まんじゅうぱらだいすは。なんでしょう?」 思わず漢字をつかわずしゃべっちゃう。 「・・・流石にこの量はアレよね。あなたでも引くでしょ?」 引く・・・? 「・・・・・お嬢様、俺から即刻お離れください。耳と心を痛めます。」 「何よ?この夜王がおびえるとでも?」 あぁ、もう、限界・・ッ 「ひゃぁッはーーーーーーーーーー!!!捕獲じゃぁーーーーーーーーーーー!!!」 「うぇっ!?」 体裁?そんなのかんけーね!この群がる饅頭共を捕獲してSATUGAIだヒャァァアアアアア!!! 「「「「「ゆっくりできてないね!ゆっくりでていってぎゃぁあああああ!!!!」」」」」 ひっつかみ袋に入れる引っつかみ袋に入れる蹴り上げて袋に入れる風穴開けて袋に入れる・・・・ 「やべでぇええええええ!!ゆっぐぢじだいでででいっでぇえええええ!!!」 「だがことわーーーーる!!!」 「「「「「でゅっぐぢぢだげっががごでだよぉおおおお!!!!」」」」」 「な・・・・う・・・・さ・・・うわぁああああん!!!さくやぁああああ!!あの人こわいいいぃいいい!!」 後ろでカリスマが崩壊する音を聞いたけど気にしない 「ヒャッハッハッハーーーー!!!本当に戦争は地獄だぜフゥハハハー!!!」 「あがじゃんぼっでがだいでぇえええええ!!」 「おがぁじゃぁあああああん!!!」 「何でしょうお嬢さぅわぁ・・・・」 「おにいさん、どうしぅわぁ・・・」 後ろで俺の株が急降下してるけどきに・・・する!するけどこっちが優先なのぉおお!!らめぇえええ!! 「・・・ひゃっはぁ。」 テンション下がってきたのでぱっぱと袋の中にゆっくりをつめる俺。 「「「「「やべでぇええええええ!!!!」」」」」 「むっきゅ。おとなしくなったわね」 「ど・・どうしたのかしら?彼は・・・」 「うっぐ、ひっく、さくやぁあああ・・・・」 「うー、たぶん精神的ダメージだとおもう。」 「・・・・おねーさん。だいじょうぶ?」 ああああ!!!そんな、そんな汚いモノを見る目で俺をみないでぇええええ!! 「むきゅ、地面に の の字書き始めたわね。」 「うー、相当なショックだったんだろうね」 「お、お嬢様おちついて」 「・・ひっく、うっく、」 「うー・・」 「「「「ゆっくりをころしたじじぃはゆっくりしねぇええええ!!!」」」」 「あ、体当たり食らってますね。」 「むっきゅ、経験からいわせてもらうと耳をふさいだほうがいいわ。」 「うー、うー、にげてー。」 「うっく、ひっく・・・もう、なによう。いやよう」 「うー、うー。おねぇさん、にげたほうがいいわ・・・」 「お嬢様。こちらへ・・・」 「「「「「しねぇえええええ!!!」」」」」 ・・・この饅頭共め・・・ッ! 「くっそこの饅頭!人が落ち込んでれば!!!このやろう!!」 つかんでいれてつぶしていれてなげこんで・・・・ ~~~中略~~~ 「うーうー。おにーさん、お疲れ様。・・・お嬢様は向こうにいるわよ」 「うぅぅぅ・・お前だけだよ・・・俺のことを心からわかってくれるやつは・・・」 「むっきゅ。大丈夫。みんななれっこよ。」 「うぅぅううううぅうううぅうううぅうぅぅぅ・・・・・」 飼いゆっくりのやさしさに全俺が泣いた・・・ 「あ、う、ゲフン。わ、私もさっきは取り乱して悪かったわ。 もうお昼の準備ができたわよ。食堂へ行きましょう?」 「ね、そういうことですから。というか行かないと門番隊にご飯全部もってかれますよ?」 みんなの優しさに以下略。 「お、俺もさっきはすみません。お恥ずかしいところを見せてしまって・・・」 「むっきゅ。本当よ。おにいさんはもう少し自分をおさえてよ・・・」 「う゛っ・・・申し訳ない・・・」 ~~~中略~~~ 夕方~ 紅魔館門前 「今日はありがとうございました。あの中庭の饅頭は加工しましたので。いつでも食べられる状態です」 「あら、ありがとう。でもあんなに買った後に甘い饅頭は少しキツいものがあるわ。」 「あ、そのことを考慮して甘さ控えめ、というのとサラサラにして調理用にしてあります。 保存も利きますので。パイにつめるなり蒸すなりなんとでもどうぞ。」 「・・・本当にあなたも中々いい人じゃない。私のところで働けばいいのに」 「いえいえ、俺のこれは趣味なので・・・ハハ」 「うふふ。では、またいらっしゃい。」 「では。また今度。」 ・・・ふぅ。今日は本当に疲れた。 「むっきゅ。ご飯おいしかったわね。」 「うーうー。でも量がおおかったよ・・・」 「・・うー。ほんとに・・」 「優しい人がおおかったですね。じゃおん」 「ハァ、仕事の後は煙草がうめぇ。」 本当に今日はすげぇ日だったなぁ・・・・ あ、家のドスどうなったべ。気になるからさっさと帰ろう・・・ 日暮れ前~ 鬼井山宅 「ただいまー。っと」 「「「「「おかえりなさいー」」」」」 ふむ。この大声も慣れたもんだな・・・。 「俺らが留守の間はどんな感じだった?」 「ん~・・・特に変わったことはないわ。 強いて言うならドスをいじめる子が多かったってところかしら?」 まぁ、それはなぁ・・ 「まぁ、ストレス発散機でいい感じになってんじゃん。味はどんなになってる?」 「上の上、いやそれを上回ってるわね。加工所産の超熟ゆっくりよりおいしいわ。」 おぉ!そこまでいったか! 「ん~・・・じゃぁ一度責めを中止して。戦闘力を全部奪ってからゆっくりさせろ」 「えぇっ!?なんでよ?!」 ふふん、まだわかってないみたいだな 「ゆっくりは責めの後にゆっくりさせると甘ったるいから上質な甘さに変わるんだ だから責め⇒至福⇒責め⇒至福⇒絶望っていくとこれ以上なく美味い饅頭になる」 「「「「「そーなのかー。」」」」」 お前らはあの宵闇の子かよ・・ 「つぅことだ。夕飯の準備するぞー。」 「「「「「はーい!」」」」」 ほのぼのEND 後書き 連投気味ですみません あと鬼井山が万能すぎてすみません 鬼意山の誤字ではないんです。鬼井山なんです。 頭に浮かんだのをぽんとまとめた結果がこれだよ!!! 声援が私の血となり肉となります。 声援を下さるかたがた。ありがとうございます。精進します。 批判、誤字、ミス発見してくださる方々。どうもすみません。精進します。 スレ住民の皆さんに捧ぐ。 半年ROM このSSに感想を付ける
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プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ 9KB 観察 考証 パロディ 希少種 自然界 独自設定 自然番組風 こんばんは、二行です。 ゆっくりの知られざる生態に迫る『YHKスペシャル プラネット・ゆース』。 本日は、その第二夜です。 (第一夜は、「wiki 594」一話完結に付き、未読でも、支障はありません) 内容には、『独自設定』『ネタ被りの可能性』『虐描写の物足りなさ』が含まれています。 ご容赦下さいますよう、よろしくお願い致します。 明るいゆ虐を楽しみたい方は、24時間ゆ虐専門チャンネル、『ゆナッフTV』をご利用下さい。 胴付きとのすっきりーを楽しみたい方は、『パラダイゆCh』をご利用下さい。 『YHKスペシャル プラネット・ゆース 第二夜 ~きめぇ丸 ヒマラヤを越える『捕食なき捕食種』~』 ある森の中です。 昨晩の急激な冷え込みが、小さな変化をもたらしています。 ゆっくりが、地面の上を、転がっています。 普段は跳ねて行動するゆっくり。 いったい、どうしたのでしょう。 カメラを近づけて観察すると、その理由が分かります。 光なく、開かれたままの目。 そして、沈黙したままの口。 凍死しているのです。 周辺に目を向けると、そんなゆっくりが、大勢いることが分かります。 この森は地表が傾いていて、丸いゆっくりは、簡単に転がっていきます。 帽子のない、まりさ。 歌を歌わない、れいむ。 大人になれなかった、子ゆっくり達。 それは全て、突然生命を奪われたゆっくり達。 生前は本能に従い、今は重力に従って、流れ、落ちるのです。 森の端は、崖。ゆん体を消滅へと導きます。 ひとつ、ふたつと、ゆっくりだったものが奈落に吸い込まれていきます。 そんな光景を、高みから見下ろしているものがいます。 高い木の枝に止まり、それは、鳴きます。 「おお、あわれ、あわれ」 野生のきめぇ丸です。 空を飛ぶ種として、知られているゆっくりです。 その飾りは、特徴的です。 山伏を思わせる、小さな赤い帽子を、頭の上に乗せています。 さらに、そのお飾りから、白い糸のようなものが伸びています。 それは、帽子の左右から1本づつ垂れ下がり、末端はあんよ近くまで達しています。 その糸には、白い綿毛のようなものが付いています。 多いときには、左右に3個以上付いていることもあります。 これが、エネルギーを溜めている器官であることは、よく知られています。 それは、ラクダが脂肪をコブとして溜めていることに、似ています。 きめぇ丸の食事風景を、ご覧になったことがあるでしょうか。 この種は食事を摂らないと思われている方も多いようですが、違います。 野生種においては、少量ではありますが木の実を食べ、水を飲みます。 ただ、その回数は極端に少ないものです。 四六時中、むーしゃむーしゃごーくご−くしている通常種とは、程遠い生態です。 無論、僅かな水や食料だけで、きめぇ丸の生命が保たれているわけではありません。 飛行を可能にするほどの、膨大なエネルギー。 その秘密は、体内にあります。 きめぇ丸の特徴は、『他者を見下すこと』に尽きます。 昨今の通常ゆっくりも、同じような生態を見せることがあります。 これは、きめぇ丸種を模倣しているに過ぎません。 通常ゆっくりの『見下し』は、単なる気分転換です。 それに対し、きめぇ丸のそれは、生命維持に欠かせない働きなのです。 きめぇ丸の体内には、キメメフィルという化学物質があります。 これは、外部の見下せる対象を認識すると、活発に動き出します。 すると、体内にある僅かな栄養素が、激しい化学反応を起こすのです。 きめぇ丸の生命エネルギーは、この時、生成されます。 この働きは、植物に当てはめると、分かりやすいかもしれません。 植物は、葉緑素が光を吸収し、エネルギーに変換します。 きめぇ丸は、キメメフィルが『見下し』を吸収し、エネルギーに変換するのです。 この働きのせいでしょうか。 研究者の中では、きめぇ丸をゆっくりではなく、植物に分類すべきだ、という声もあるのです。 見下すことが生きていくことに欠かせない以上、きめぇ丸はそれに向けた行動を取ります。 その矛先は専ら、その名の通り鈍重な、ゆっくりに向けられます。 「おお、おそい、おそい」 「きめぇまるだぁぁぁぁぁ!」 「ゆんやぁぁぁ!」 「ゆっくりできないぃぃぃ!」 きめぇ丸を認めるなり、ゆっくり達はたちまちパニックに陥ります。 通常種に近い種ほど、その傾向が強いようです。 別にきめぇ丸は、ゆっくり達に暴力を振るうわけではありません。 ただ、素早く体を揺らしたり、目にも止まらぬ速さで動き回るだけです。 しかし、その速さそのものが、ゆっくり達にとっては、多大なストレスになります。 「えれえれえれえれ・・・」 中には、きめぇ丸の仕草だけで、ショック死する個体もいるほどです。 「おお、おろか、おろか」 そんな光景を見て、きめぇ丸は、精神的だけでなく、肉体的にも満たされていくのです。 字面だけ見ると、かなりゲスい生態のように思えます。 しかし、きめぇ丸自身は、ゆっくり達を、取ったり、食べたりはしません。 にも関わらず、ゆっくりはきめぇ丸を、れみりゃ並みに恐れます。 きめぇ丸も、ゆっくり達の恐慌抜きには、生きてはいけません。 ある研究者は、このような生態を持つきめぇ丸を、こう、名付けました。 捕食なき捕食種、と。 さて、カメラを冒頭の森に戻します。 相変わらず、凍死したゆっくりは崖下へ落下し、それをきめぇ丸が見下ろしています。 実はこのきめぇ丸、飾り糸に付いている綿毛が、2つづつしかありませんでした。 しかし、この光景を眺めているうちに、新しい綿毛が、膨らんでいきます。 哀れな光景が、きめぇ丸の中の、キメメフィルを活性化させます。 ここはさしずめ、きめぇ丸にとっての、ゆっくりプレイスなのでしょう。 綿毛が遂に、6つになりました。 きめぇ丸が、飛び立ちます。 冬が間近になると、きめぇ丸は集団となって、ある行動に出ます。 野生のツル等と同じ生態。 『渡り』です。 舞台は変わって、ヒマラヤ山脈。 その最高峰、エベレスト。 上空、ヘリコプターからカメラを回しています。 山に積もった雪が、青い空の中で、一段と映えます。 白い峰に近付く、黒い一群が見えてきました。 きめぇ丸の、群れです。 「「「「「「「「「「おお、ちかい、ちかい」」」」」」」」」 数十羽は、いるでしょうか。 群れの姿は、まるでそれ自体が、大きな一羽の烏のようです。 このきめぇ丸達は、『渡り』の真っ只中。 遠い地から、ヒマラヤ目指して、旅を続けてきました。 一羽一羽の姿に、カメラが迫ります。 旅の過酷さが、はっきり刻まれているのが、分かります。 体中が乾いて、ひび割れているものもいます。 一番変化が見て取れるのは、飾りの綿毛です。 エネルギーの貯蓄を示すこの器官。 出発時は、全てのきめぇ丸に、6つの綿毛が付いていました。 しかし、このヒマラヤ上空で、3つ残っているものは、稀です。 大抵は1つや2つ、中には、綿毛を持っていないものいます。 これからきめぇ丸の群れが挑むのは、ヒマラヤ越え。 世界最高峰の山々を、自分の力のみで、飛び越えようというのです。 辺りは、激しい気流が巻き起こっています。 中でもエベレスト周辺は、最大の難所となっています。 にも関わらず、きめぇ丸の群れは、最高峰目掛けて、飛んでいきます。 黒い塊が白い剣先に向かい、真正面から戦いを挑んでいくのです。 強い風に煽られ、群れが一旦、引き返します。 その時、力尽きたものが出ました。 「おお・・・」 綿毛をなくしていたきめぇ丸です。 じっと仲間を見つめながら、遥か地表へと、落下していきます。 「「「「「「「「「「おお、さらば、さらば」」」」」」」」」 仲間達が、惜別の言葉を贈ります。 見下すものなど、誰も、いません。 一回、また一回、と行っては返すことを、繰り返します。 気流の流れを、計っているのです。 風の流れに飛び込むごとに、脱落するものも、増えていきます。 舞い落ちる羽のように、きめぇ丸が、群れから剥がれ落ちていくのです。 遂にある1匹が、気流の隙を見つけたようです。 スルリと風を抜け、山の頂上近くにまで達しました。 その後を追い、群れ全体が一直線となって、突破を試みます。 黒いうねりが、空を目指して舞い上がります。 「「「「「「「「「「おお、たかい、たかい」」」」」」」」」」 群れが完全に、気流を抜けたようです。 山の頂上が、きめぇ丸の影で覆われます。 制覇を成し遂げたもの達は、一様に体全体を激しく揺さぶります。 喜びの表現です。 一仕切り歓喜のダンスを済ませると、視線を、眼下へ落とします。 「「「「「「「「「「おお、ひくい、ひくい」」」」」」」」」」 きめぇ丸の群れは、今はもう上空9000メートルから、エベレストを見下ろしています。 世界一高い山と言えど、今はもう、蔑視の対象に過ぎないのです。 その証拠に、減っていた綿毛が、急速に増殖を始めます。 体内のキメメフィルが、活発な働きを見せているのです。 きめぇ丸の群れが、わざわざエベレストを乗り越えていく理由は、ここにあります。 長旅に必要な、エネルギーの補給を行うためだったのです。 世界最高峰を見下す快感。 それは、何ものにも代え難いのでしょう。 ちなみに、エベレスト以外の山々を越えても、エネルギーの充填は行われないそうです。 研究者達はそれを、きめぇ丸種のプライドの高さの表れだ、としています。 きめぇ丸がヒマラヤを越えて、どこに向かうのか。 詳しいことは、分かっていません。 しかし通説では、どこかで子供を産み、育てているのではないか、といわれています。 それを裏付けるかのように、暖かくなると、今度は、若いきめぇ丸達が逆コースをたどるのです。 この世の全てを見下す生き物、きめぇ丸。 そんな彼らが唯一見下さないものと出会うために、命がけの旅は、続いていくのです。 『YHKスペシャル プラネット・ゆース ~きめぇ丸 ヒマラヤを越える『捕食なき捕食種』~』 製作: YHK(ゆっくり放送協会) カメラ: 脳内 音楽: 脳内 特殊: 脳内 脚本・語り: 二行 収録: 餡小話 Wiki 今回の『プラネット・ゆース』第二夜、いかがでしたでしょうか。 第三夜は、『ドスまりさ・たったひとつのゆっくりプレイス』をお送りします。 年内のSSは、これで最後となります。 皆々様、ありがとうございました。 それでは、よいお年を。 (終) 【過去作】 ふたば系ゆっくりいじめ 666 チューチューラブリームニムニムラムラプリンプリンボロンあにゃるぺーろぺーろ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 629 極上のすっきりプレイス ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を ふたば系ゆっくりいじめ 497 DYC ふたば系ゆっくりいじめ 453 空から降る100万のぷくー ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ふたば系ゆっくりいじめ 402 れいむ・マスト・ダイ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 379 れいむ・マスト・ダイ(前編) nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 二行の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 生命に必要とは言え下手な人間より努力してて草 -- 2017-11-24 14 55 51 きめぇ丸ってどのぐらい早くなるの? -- 2014-01-12 17 02 52 イイハナシダナー(;_;) -- 2013-02-02 00 14 57 山を越えられなかったきめぇ丸に寂寞とした切なさを感じる -- 2012-01-28 05 56 33 面白かった -- 2011-09-23 11 58 55 仲間には優しいんだwww -- 2011-08-24 08 22 43 面白い? -- 2011-08-07 06 54 27 おお、さらばさらば -- 2011-07-27 23 11 33 キメメフィルw -- 2011-06-12 22 18 45 なんかかわいいなwwww -- 2011-04-19 14 34 47 で?ってコメントするやつなんなの? -- 2011-01-19 18 44 26 エベレストを見下すために命を賭けるか… 山男じゃなくて…ええっと空女だな! -- 2010-10-24 21 43 33 なんか好きなんだよなぁ、きめぇ丸 「捕食なき捕食種」やたら格好良い二つ名付いてるしw -- 2010-10-03 07 14 31 エベレストを見下す…きめぇ丸ってスゲェ -- 2010-06-17 06 31 27 で? -- 2010-06-11 22 13 18
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「よし、理解した」 俺は虐待お兄さん、その中でも特に調査と分析を重んじるとても知的なお兄さんだ。 ここ数年、沢山のゆっくりどもを毎日毎日ブチ殺してきて理解した事がある。 あいつらが悪意を表にするのは集団のときだけで、一匹で居るときはさほど酷い事をやらないのだ。 ゆっくりによるゆっくりいじめもそう。集団での村への攻撃もそう。やつらは群れると悪意が濃くなっていく。 一匹だけだとせいぜい素の傲慢さで態度が大きい程度で、畑荒らしすら怯えて行わないのだ。 人間の家に侵入する割合もかなり低くなる。人に見つかっても逃げようとする固体が大半だ。 その事に気付いたからには調査開始だ。まず森でゆっくりれいむの家族を発見、捕獲する事にした。 かなりの数が居るな・・・ついさっき出産したばかりの母親と父親、お姉さん8匹に妹12匹、赤ちゃん20匹ってとこか。 「ゆっ!おにいさんゆっくりできるひと?」 「ごめん、今急いでるんだ」ポイッ 「何するのおおおお!!れいむの赤ちゃ」ポイッ 「ゆっくりできないお兄さんはゆっくりし」ポイッ ゆっくりどもを適当にあしらいつつ、背中の籠に放り込んでいく。 この籠はこの時の為に俺が自作した特性のゆっくり籠だ。 入り口には返しがついてるから入るときはスムーズなのに出すのは外部からバラさないと出られないんだ。 我ながらなんという便利な籠。文明の利器には感謝するべきだと常々思う。 「ゆ゛ぐう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!ぢゅぶれ゛る゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 唯一欠点を挙げるとすると、構造の欠陥から大量に入れると内圧で大変な事になるらしい。 まぁ、そんなのゆっくりハントじゃまったく無意味だから気にしないけどね。なんでもかんでも悪いところを探して叩くのは不毛だ。 とりあえず巣に居るゆっくりどもを全部捕まえると、俺は家の実験室に帰る事にした。 俺の家まではここからだと10kmくらいか。岩場も多いけど気をつけて走って帰るとしよう。 「「「「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ぐあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」」」」 俺が跳ねる度に声がする。まぁ、いい熊避けになるだろう。 やっべ虐待お兄さんの血が騒ぐ!スキップとかもしちゃうぞーw 「「「「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛め゛え゛え゛え゛え゛え゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」」」」 「ははは、ゆかいだ。はははははは!!!!!」 俺はゆっくり達の悲鳴をBGMにくるくると踊り跳ねながら5時間くらいかけて家に帰った。楽しいんだからちょっとくらい遊んでもいいよね。 年甲斐もなくはしゃいだので明日は確実に筋肉痛だろう。やれやれ。 「「「「ゆ……ゆっぐり…ざぜでぇ……」」」」 「ほら、お前らでておいでー」 蓋を外した籠をひっくり返して床に立てる。ここからがコツが居るんだ。 籠の底にある一本のピンを倒すと、底から空気が入って簡単に中身が出てくるらしいんだ。 ポキッ……シュー……べちょっ。 「「「「ゆぐうっ!」」」」 よし抜けた。あとは引っ張るだけだ。ここで垂直に持ち上げられないと中のゆっくりが崩れてしまう事がよくあるらしい。 ズズズ……ポンッ ぷるんっ 無事ゆっくりが取り出された。元々赤ちゃんから入れていったから上の方には餡子を吐きつつピクピクしてる赤ちゃんれいむ数匹が張り付いてる。 あ、ゆっくりの吐いた餡子が上から垂れてきた、これじゃまるでれみりゃの好物じゃないかw まぁ、捕獲するのが目的なので一回バラさないとな。しばらく養生すれば元に戻るだろう。ゆっくりだし。 そう思い、台所からスプーンを持ってきた。え?他になんかあるだろ? 他に使えそうな道具が無かったんだから仕方ない。バラすのに使える道具ならあるんだけど。 んじゃ、早速右端の赤ちゃんから外してやるか。 「「「「いだい!!ゆっぐりやめてね!!!」」」」 全てのれいむがいっせいに抗議の声を上げる。 ………あれ? もしやと思い、別のゆっくりの間にスプーンを入れていく。 他のゆっくりに負担がかからないように……そーっと…… 「「「「やめてっていってるでしょ!!おにいさんはひどいひとだね!!!!」」」」 結論:こいつら融合しちゃってるーーーー!!!!!! 少なくとも、感覚は共有してるらしい。どんなふうに融合しているのか気になるな…… 俺は桶に水を汲むと、こいつらにぶっ掛けた。 「「「「すっきりー!!」」」」 上にかかっていた餡子を流して気付いた事が有る。 1、表面上は完全に再生していた。赤ちゃんれいむもどうやら元気なようだ。 2、接着面は完全に結合してる。引っ張ると痛がるみたいだ。 3、この状態でも動く事は可能らしい。下になってるゆっくりがプルプル跳ねてた。 なんだこれ……… とりあえず次のステップに移りたいと思う。俺は赤ちゃんれいむを掴んで勢いよくひっぱった! ブチッ! 「「「「いだいよおにいざん!!やめでえええ!!」」」」 結構余裕あるな、こいつら。ところで外した赤ちゃんれいむは……… 「ゆゆ……ゆっくりちていってね!!」 うお!個別の意思を持った!?どうなってんだこれ!? とりあえず、手の中の赤れいむに現状を見せてみるか。何かわかるかもしれない。 「おーい、赤ちゃんれいむー」 「ゆゆ?おにいちゃんゆっくちできるしと?」 「これなーんだ」 そう言って手の中の赤れいむをゆっくりの集合体に向ける。 「ゆぐううう!!!れいむのばげものおおお!!!どっがいっでぇええええええ!!!!」 「「「「ゆゆっ!!ひどいよ!!あかちゃん、おかあさんれいむだよ!!!ゆっくりしてね!!!!」」」」 あー…………なるほどね。コアはおかあさんれいむか。 で、赤ちゃんはそう認識できないと。 しかし…これは俺の手にはおえんなぁ…… 「赤ちゃん、これはご飯だからゆっくり食べてね!!ほら、おいしいよ!!」 「わかった!!ゆっくりたべるよ!!むーしゃむーしゃ!!しあわせー!!」 「「「「どう゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」」」」 おー、食ってる食ってる。必死に逃げようとはしてるみたいだけど体の使い方がわからなくて抵抗できないみたいだな。 これなら当分は大丈夫だろう。 俺は研究所に鍵をかけて一週間ほど放置した。 一週間後に残ってた一匹のれいむはげんのうで叩いて上げた。 「ゆぴゅっ!!」 これが最後の言葉だった。 後に加工所の人に聞いたことだが、ゆっくり同士の癒着事故は稀によくあるらしく、 その中でも出産間近~子供を産んだばかりの頃のお母さんれいむが居ると意識が全員統合されるらしい。 出産前の段階で子供が暴れないように体がそういう処理をしているらしいが、まだメカニズムはよくわかっていないようだ。 今回の件で俺が理解した事が一つだけある。 「ゆっくりは一匹でも親族を食い殺す害悪だ!!俺は間違っていた!!」 より真理に近づいた俺は虐待お兄さん、その中でも特に調査と分析を重んじるとても知的なお兄さんだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ドスまりさへの復讐(中篇)書くはずが気がついたらこんなのになってたよ!! しかも元々は21スレ890番の証明をするはずだったのに………なんだこれ。 ゆっくり現実逃避した結果がこれだよ!! このSSに感想を付ける